研究課題/領域番号 |
14510081
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 国学院大学 |
研究代表者 |
宮下 誠 國學院大學, 文学部, 教授 (40299681)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | パウル・クレー / マックス・エルンスト / シュルレアリスム / アンドレ・ブルトン / 具象的形象 / 廃嘘 / 古文書 / 受容美学 / 批評史 |
研究概要 |
はじめにパウル・クレー、マックス・エルンスト両者の造形を比較する前提として彼らの本格的出会いである1925年のパリにおけるシュルレアリスム系展覧会の状況をつぶさに検討した。その際、研究代表者はベルン、チューリヒ、ヴェネチアのグッゲンハイム美術館などに収蔵されている未公開資料を当該諸機関の協力の下で収集分析、更に大分県の別府大学、広島大学図書館などに収集されている稀少雑誌を参看することで、クレーとエルンストの関係が、これまでのいずれの資料で紹介されるものよりも遙かに濃密だったことが了解された。特にエルンスト側からのクレーへの関与は、シュルレアリスム総帥アンドレ・ブルトン、詩人のポール・エリュアール、画家のアンドレ・マソン、ジョアン・ミロらのクレー理解を飛躍的に進めるものとして、シュルレアリスム史、乃至は20世紀西欧絵画史の極めて重要な「事件」であることが具体的資料に基づいて立証された。また両者の関係が歴史的事実にのみとどまるものではなくその造形においても多くの共通点を持ち、また両者の造形が単に形式的類似を越えて20世紀20年代から30年代にかけての絵画の刷新に向けてのきわめて深刻な試みとして深い共通性を有することがさまざまな観点から検証された。
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