研究課題/領域番号 |
14510134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
金井 篤子 名古屋大学, 大学院・教育発達科学研究科, 助教授 (80262822)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 企業のリストラ政策 / 従業員のメンタルヘルス / 異動後のストレス / 企業のリストラ施策 / 異動後ストレス |
研究概要 |
本研究では、リストラクチャリング施策により、大規模な異動が行われた企業において、異動が対象者のメンタルヘルスにどのような影響を及ぼしているかについて検討するため、異動後の質問紙調査、フォロー面接、必要に応じて継続的治療面接を行った。質問紙調査では、(1)健康管理室による個人面談を「希望する」あるいは「今すぐではないがいつか相談したい」と答えたものが16.2%と面談希望が2割弱に達していること、(2)GHQ精神健康調査票の得点について、対象者の6割が精神的な不健康さを示す7点以上であり、平均点は9.65点であったこと、(3)異動後の心身のストレスは、職場になれることの難しさである「順化困難」、ちょっとしたことにも敏感に反応してしまう傾向である「易刺激性」、異動前後のことを夢に見たり、異動前後りことを思い出すことで緊張したりする「反復想起」の6つの下位尺度から構成されること、(4)個人要因は環境要因よりもストレスや不健康感との関連が低く、メンタルヘルス不調は個人の問題というよりも、異動による環境の変化や環境の特性がもたらしたものであることなどが明らかとなった。フォロー面接調査では、(5)質問紙調査で面接を希望した従業員と質問紙調査の内容からフォローの必要性があると判断された従業員は全対象者の22.8%であり、(6)うち、過半数の55.3%は1回の面接により、何らかの問題解決を見ることができた。以上の知見から、リストラクチャリング施策(大規模異動)実施時の介入一策として、(1)リストラクチャリング施策(大規模異動)に関する全体説明会(2)異動前の個別面談(3)受け入れ先の上司、職場に対する説明会(4)フォロー面接が検討された。
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