研究課題/領域番号 |
14510162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 仙台大学 |
研究代表者 |
荒井 龍弥 仙台大学, 体育学部, 助教授 (60254819)
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研究分担者 |
工藤 与志文 札幌学院大学, 人文学部, 助教授 (20231293)
斎藤 裕 県立新潟女子短期大学, 生活科学科, 助教授 (90215567)
宇野 忍 東北大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (30004120)
舛田 弘子 札幌学院大学, 人文学部, 助教授 (40289731)
白井 秀明 東北福祉大学, 総合福祉学部, 講師 (50281291)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 誤概念 / ル・バー / 素朴概念 / 概念バグ / 保存課題 / 科学教育 / 保存過大 |
研究概要 |
文系大学生約700名を対象に、小学生でその存在がよく知られている誤った知識(6領域;動物、植物、重さ、密度、速さ、面積)に関して調査を行った。この結果、小学生で得られている結果とは明らかに異なる回答傾向が得られたものと、ほぼ小学生と同様の傾向が得られたものとがあった。前者の中には、正答者が多くいわばさすが大学生だと言えるような課題は、おもりの位置による質量変化、密度の保存、速さの保存といった数問にすぎず、植物領域の生殖概念に関してなどはむしろ一貫した誤答さえ少ない状態であった。後者に含まれる知識領域には動物領域、植物領域の発芽条件、重さ領域の運動物体の質量保存(衝突場面)、密度領域の浮き沈み、面積領域があった。後者は小学生の関連単元学習前の調査結果と酷似しているものが多かった。調査対象とした知識領域に限っていえば、小学校以降の学校教育を始めとした学習経験が大学生にはほとんど残っていないか、あるいは全く生かされていないことを物語っているといえよう。 また、これらの問題の他、日常生活にありそうな課題に対する回答では、どの課題も正答者はほぼ半数であり、上記の誤概念への反応との関連は見られなかった。場合によっては小学生よりも個別的な課題解決をしている可能性が考えられる。ここで得られた結果からは、大学生がそれまでに学習した知識経験を操作する能力や、課題状況に対して適用させる能力自体を疑わざるをえないともいえる。
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