研究課題/領域番号 |
14510187
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鳥越 皓之 筑波大学, 社会科学系, 教授 (80097873)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | NPO / コミュニティ / 環境社会学 / NGO / 環境保全 / 自治会 |
研究概要 |
現在の地域社会の環境問題の解決のためにはNPOとコミュニティの果たす役割が重要であるという仮説のもとに分析をしたのが本研究の課題であった。宝塚市や神戸市などこれらの組織が目立った活躍をしている諸地域を実証的に研究をした。 研究の結果、基本的に想定されているよりは、コミュニティの役割が大きく、NPOは特化された役割に終始しがちであることであった。これは、当初から一定程度予想されることであった。他方、予想外のことは以下の事柄である。コミュニティにNPOがとけ込んでいくことが現実的に多いことであった。すなわち、NPOが初期の目的を達するため、また、ある段階でNPOが当該地域の活動を縮小や廃止するために、コミュニティに依存することがあるという事実である。他方、コミュニティの方からは、NPOへのチャンネルを結びつける努力は少なく、コミュニティ内にある新しい課題が生じると、それに合わせてコミュニティの組織のいわば内部半独立組織としてある組織を形成することであった。一例をあげると、宝塚市の福井自治会では、この自治会の範域を流れる用水用の小川が汚濁し、それを浄化するひとつの手法として鯉の放流を開始したが、これはNPOに頼むのではなく、自治会内組織の一部を強化して対応している。それにNPO的な組織がまったく関与をしないというのではなくて、例えば川の浄化そのものは、コミュニティにまかせるが、川の河川の3面コンクリートから、近自然工法に変えるという運動に関与するという形をとっていた。 また、本研究の研究過程で、住民の価値観を理解する必要を感じ、エネルギーの問題や参画と協働に関わる基本的価値観や思想の問題についても分析を広めることになった。
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