研究課題/領域番号 |
14510213
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
松本 佑子 聖徳大学, 人文学部, 教授 (00150839)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | アジア系外国人女性 / 母子家族 / 国際結婚 / ドメスティック・バイオレンス / フィリピン女性 / ひとり親家族 / ドメステイック・バイオレンス / 児童虐待 / DV |
研究概要 |
本研究の目的は日本人男性との子どもを持ち、日本において生活しているアジア系外国人母子家族の生活実態と母親の生活意識及び養育意識を把握・分析し、彼女らの生活問題を明らかにすることである。フィリピン人母子家族を対象とし、母親への面接による質的調査と質問紙調査を実施した。本調査研究では以下のような点が明らかになった。(1)多くの母親は20代前半迄に来日し、エンタテイナーと称し性風俗産業で働く中で、出会った日本人客と結婚・同棲する。(2)母子家族となった理由は大多数が夫の暴力からの逃避、そして離婚である。夫の暴力から逃げている間に夫が転居し、住所不明でオーバーステイとなっているケースもある。即ち、彼女らはドメスティック・バイオレンスの被害者である。(3)今日の生活までに、夫からの逃避行から友人宅、シェルターと住居を転々としている。(4)子どもが婚姻外での出生の場合、胎外認知であるため子どもに日本国籍を取得させたくても取得できないという問題を抱えている者もいる。(5)子どもの年齢は幼児そして小学校低学年が多いが、中学生となっている子どももでてきていることから、彼ら母子家族の子どもの教育問題が大きな課題となってきていることが理解される。また、彼女らの多くは母国にも子どもが居て、呼び寄せているが、呼び寄せの子どもの場合は、言葉の問題と共に教育問題が深刻である。(6)多くの母親は子どもが日本に定住することを望んでいる。(7)生活実態では彼女らの大多数が時給約800円でのパートの就労であり、生活保護世帯となっていて、その生活保護受給期間が極めて長期化する傾向にある。(8)多くの母親は来日の決断は適切だったと思い、現在の生活に満足し、幸せに思い、永住を願っている。(9)反面、その満足感のなかで、生活費、住居、仕事について心配し、将来について不安を感じ、日々の生活でのストレスや孤独・孤立感を持つのである。
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