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都市生活における「公共性」の比較社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510215
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

藤田 弘夫  慶應義塾大学, 文学部, 教授 (60156875)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード公共性 / 都市生活 / 比較社会学 / パブリック / 公 / 私
研究概要

本研究は日本の公-私関係を街路に設置された「看板」の言説から読み取っていた。それは英国のパブリックープライヴィト関係に象徴される欧米の関係とは大きく異なるものである。日本と欧米の公共性のあり方の相違は、市街地の景観にも表れている。その最たるものが、日本中の都市に隈なく張りめぐらされた塀の存在である。日本における塀の存在は、物理的安全にかかわる問題だけではない。塀の役割は拡大する強力な公から「私」を守るためである。明治以降は、以前にはなかった町屋にまで塀が作られるようになる。人びとも聖なる目的がつけば、公的性格をおび「世間」の名の下に、私に迫ってくる。
世間は公として「私」民を脅かす。このため日本ではどこにでも、他人の目をさえぎるために塀がつくられる。安全を掲げている公共施設どころか、公園までもが、他者を排除する塀で囲まれることすら珍しくない。公園はしばしば管理の優先する官園となっている。とくに住宅地における塀の存在は、日本の都市を狭隘なばかりでなく、見通しの悪く窮屈なものとしている。この点、住宅の周辺がオープン・スペースとなっている欧米の景観と対照的である。日本において公と私は、相補概念ではなく、対立概念となっている。しかし最近は、各種のボランティアやNPOなど新たな「公共性」の可能性を担う組織が族生している。これにともなって、官-民関係や公私関係も大きく変わろうとしている。

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (12件)

  • [文献書誌] 藤田 弘夫: "地域における「公共性」の再編成"地域社会学会年報. 14. 1-9 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 藤田 弘夫: "都市社会学の多系的発展"社会学研究科紀要. 54. 23-39 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 藤田 弘夫: "都市とユートピア"人間と社会の探究. 55. 5-26 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 藤田 弘夫: "都市と権力-二つの概力概念-"環. 17. 107-113 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 藤田 弘夫: "都市学の新世紀"日本都市学会年報. 37. 9-13 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 藤田 弘夫: "都市と文明の比較社会学-環境・リスク・公共性"東京大学出版会. 314 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] FUJITA, Hiroo: "Comparative Sociology of City and Civilization"Univerity of Tokyo Press. (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 藤田 弘夫: "都市とユートピア"人間と社会の探求. 55. 5-26 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田 弘夫: "二つの権力概念による都市分析"環. 17(未定). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田 弘夫: "都市と文明の比較社会学-環境・リスク・公共性-"東京大学出版会. 312 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田 弘夫: "地域における「公共性」の再編成解題"地域社会学会年報. 14. 1-9 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田 弘夫: "都市社会学の多系的発展"慶応義塾大学大学院社会学研究科紀要. 54. 23-39 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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