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ドキュメンタリー・バラエティ番組のメディア史的考察

研究課題

研究課題/領域番号 14510227
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関早稲田大学

研究代表者

長谷 正人  早稲田大学, 文学部, 教授 (40208476)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードドキュメンタリー・バラエティ / リアリティTV / 出演者 / メディアの暴力性 / テレビ・メディア
研究概要

近年流行のドキュメンタリーバラエティ番組(アメリカでいうリアリティTV)は、「出演者」という問題を前景化したテレビ番組である。これが本研究のとりあえずの結論である。70年代までのテレビ番組は、「製作者」のものであった。いかに優れた番組が作られるかが人々にとって論じるべきことであり、出演者や視聴者は二次的な問題にすぎなかった。それに対して80年代に前景化されたのが「視聴者」の問題だった。「スチュワーデス物語」に代表されるように、製作者の意図とは距離を置いたところで、「視聴者」が解釈することによって番組のありようが決定される。そのような製作者と視聴者の微妙なずれでゲームが行われたのが80年代のテレビバラエティだった。これらに対して、『未来日記』や『あいのり』に代表される近年のドキュメンタリーバラエティ番組は、製作者の意図とも、視聴者の解釈とも違うところで、出演者がどのような役割を果たしているかが実験的に探求されたのである。メッセージの透明な伝達者ではなく、製作者の意図とも視聴者の欲望ともずれた不透明な身体を持った出演者。それはスターともアイドルともまったくちがう様態で私たちの社会に現れただろう。たとえば80年代のアイドルから90年代以降の女子アナへとテレビの主役が変わったことは、その典型的な徴候である。その出演者の不透明な身体からメディア社会の自閉性の向こう側を見通そうとしたのが、これらの番組だろう。しかしその自閉性は崩されないまま、テレビのシステムが出演者さえも飲み込んでしまったのが現代の状況である。

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (12件)

  • [文献書誌] 長谷正人: "テレビは外延化しつつあるフレームである"d/sign(デザイン). 3号. 54-63 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 長谷正人: "テレビ世界の生態学的観察者"別冊文藝・トリビュート特集ナンシー関. 118-125 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 長谷正人: "テレビ出演という謎:『未来日記』試論"現代風俗学研究. 9号. 20-25 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 長谷正人: "複製というアウラ:ベンヤミン、笠智衆、グールド"d/sign(デザイン). 4号. 68-73 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Masato Hase: "Television is a extending frame"d/sign. 3. 54-63 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Masato Hase: "The Ecological Observer of the television world"Bessatu Bungei ; Tribute to Nancy seki. 118-125 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Masato Hase: "Television's Perfoemer as a mystery"Bulletin of Society for changing Customs in Contmporary Japan. vol9. 20-25 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Masato Hase: "Aura as a duplication"d/sign. 4. 68-73 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 長谷 正人: "テレビ出演という謎:『未来日記』試論"現代風俗学研究. 9号. 20-25 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 長谷 正人: "複製というアウラ:ベンヤミン、笠智衆、グールド"d/sign(デザイン). 4号. 68-73 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 長谷正人: "テレビは外延化しつづけるフレームである"季刊d/sing(デザイン). 3号. 54-63 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 長谷正人: "テレビ世界の生態学的観察者-ナンシー関の倫理をめぐって"文芸別冊『トリビュート特集ナンシー関』. 118-125 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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