研究課題/領域番号 |
14510244
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
小林 淳一 福岡大学, 人文学部, 教授 (20113243)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 進化ゲーム / 社会秩序 / ESS / 連帯 / 仮想プレイ / 確率的安定性 / 自己認知できる戦略 |
研究概要 |
本研究においては、連帯の条件に関する数理モデルを構築するための端緒として、進化ゲーム論に注目した。まずメイナード=スミスに端を発する進化ゲーム論の立場から、T・ホッブズが提起した秩序問題にアプローチした。この作業を通して明らかになったのは、第三者的な権力機関に依拠することなく、自生的な社会秩序をもたらすことのできる戦略の性質である。ここでは、プレイヤー間の非対称性にもとづいて、自分の同類を探知できる(つまり自己認知できる)戦略に注目した。この戦略は、フォーマルなコントロールぬきの社会秩序の可能性を示すものとして重要である。 つぎにプレイヤーの合理性の問題を重視し、「適応型学習」のアイディアにもとづく、新しいタイプの進化ゲーム論に注目した。そうしたゲーム論の一例として、「仮想プレイ」にもとづくP.H.ヤングの理論をとりあげた。検討の結果、かれの進化ゲーム論(最適反応ダイナミックス)は、(高次の)マルコフ連鎖モデルとして定式化されていることがわかった。そうした議論を踏まえて、マルコフ連鎖に関する基本的な事項を確認することから始め、ゆらぎ(ないしはエラー)つきのマルコフ連鎖の考察へと論を進めた。ゆらぎつきのマルコフ連鎖においては、「確率的安定性」の概念が重要となる。そしてその特殊なマルコフ連鎖のアイディアを、優越関係のネットワークに関するファラロ=スクヴォレッツ・モデルに適用した。ファラロ=スクヴォレッツ・モデルでは、ヒエラルヒー型のネットワークとサイクル型のネットワークが吸収状態とされていた。しかしゆらぎつきのマルコフ連鎖モデルでは、ヒエラルヒー型のネットワークこそが「確率的に安定な」状態となることがわかった。
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