研究課題/領域番号 |
14510263
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 大阪大学 (2003) 東京大学 (2002) |
研究代表者 |
志水 宏吉 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (40196514)
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研究分担者 |
小澤 浩明 中京大学, 社会学部, 助教授 (60288438)
亀口 憲治 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10091240)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ニューカマー / 教育支援 / ネットワーク / 教育ネットワーク |
研究概要 |
文部科学省の統計によると、2003年の時点で日本語指導が必要な外国人児童生徒」の数は1万9千人あまりに達し、その在籍校数は5.200校にのぼる。また、これらの外国人児童生徒の母語は65言語にわたる。かつては、ニューカマーの問題として語られるのは主として「言語」や「適応」の問題であったが、むしろ「学力」や「進路」の問題であり、それから派生する「不就学」や「アイデンティティー」の問題である。 本研究では、そうした問題状況をふまえて、「ニューカマーの子どもたちの教育支援」というテーマを考える際の枠組みの構築を試みた。そこで最も大切にされるべき視点とは、どのようなものか。誰が、どのように、彼らをサポートするべきなのか。ニューカマでの子どもたちの教育を、いかに日本人の子どもたちの教育と統合的に把握すればよいか。そして、学校教育を、地域・家庭でのそれとどのように関連づけて理解すればよいか。それらの問いが追求された。 もっとも大切なポイントは、「補償論的見方」から「保障論的見方」への転換である。「補償論的見方」とは、「日本人と同じように振る舞えること」を目標として、日本語指導や適応指導に取り組むあり方をさす。しかしながら、そうした「システムを改変することなく、『異分子』をシステムに吸収する」式のアプローチは、大きな限界をかかえている。今求められているのは、「彼らのニーズにできるかぎり応えていく」という「保障論的見方」である。このスタンスに立ち、彼らの「母語保障」や「高校希望者全入」といった施策を積極的に推進することが強く求められている。
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