研究課題/領域番号 |
14510343
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 北海道開拓記念館 |
研究代表者 |
出利葉 浩司 北海道開拓記念館, 学芸部, 研究員 (40142088)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | アイヌ / 民族誌写真 / ハイラム・ヒラー / バシフォード・ディーン / フレデリック・スター / セントルイス万国博覧会 / 辺泥五郎(ペテゴロウ) / ニール・G・マンロー / 辺泥五郎 / コレクション / 異文化表象 / ペンシルベニア大学附属人類学博物館 / ヴィクトル・イヴァノビッチ・ヴァシーリエフ / ニール・ゴードン・マンロー / 平取町 / アイヌ物質文化 / チャールズ・ロングフェロー / 北海道拓殖館 |
研究概要 |
この研究は、アイヌ民族を被写体とした民族誌写真を調査、整理し、インベントリーを作成したうえで、それを基礎資料として民族学的情報を得ようとするもので、対象となる時期は明治年間を中心とする。 【研究の成果】 1 これまで未公開であった写真について調査が終了し、内容を明らかにすることができた。それらは、明治年間に北海道にわたり、アイヌ社会を歩いた外国人研究者のうち、ハイラム・ヒラー(アメリカ合衆国;1910年来道)、フレデリック・スター(アメリカ合衆国;1904年来道)、および1904年アメリカ合衆国セントルイス万国博覧会に参加したアイヌの人々のうち辺泥五郎(ペテ・ゴロウ)自身が残したアルバムである。その一部は、すでに発表し、またこのたびの報告書に掲載した。ただし、これらの写真の多くは、写っている人物の同定、さらに親族の許可がまだ終了していないため、大きく引き延ばした写真での公開は差し控えている。 2 セントルイス万国博覧会会場で撮影された写真の内容を分析し、そこに写っている道具類の一部が、現在、フィールド自然史博物館(シカゴ市)に収蔵されていることを確認した。一方、博覧会で展示された資料であっても、フィールド博には収蔵されていないものがあることが判明した。 3 バシフォード・ディーン(アメリカ合衆国;1901年来道)はアイヌ民具および写真を収集しているが、彼自身が収集後にまとめた資料ノートの翻刻、翻訳をおこない発表した。あわせて彼の収集の視点について、フランツ・ボアズとの関連を考えるべきであることを示唆した。 【今後の課題】 ハイラム・ピラーが残した日記類が、ペンシルベニア大学博物館にあることが判明した(未調査)。また、ニール・G・マンローが残した写真類は、残された原稿類(未調査)と照合することにより、よりゆたかな民族学情報が得られることがわかった。
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