研究課題/領域番号 |
14510354
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
池内 敏 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (90240861)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 竹島 / 鬱陵島 / 竹島一件 / 日朝関係 / 近世 / 安龍福 / 対馬藩 / 古地図 / 漂流 |
研究概要 |
『竹島記事』(国立公文書館)の翻刻作業を中心に据えながら、竹島(鬱陵島)周辺海域の漁業権をめぐる日朝間の外交案件(元禄竹島一件)について、その発端から最終的な収束過程に至るまで、実証的な再検討を進めてきた。そのため、対馬藩政史料および鳥取藩政史料を精査し、関連する史実の確定に努めてきた。 元禄竹島一件は、1693年に始まり1699年に最終的に決着するまでに幾度か紛糾場面を迎える。そのうち、1696年夏の安龍福事件後に生じた紛糾とその収拾過程については、これまで現実の領土問題との関連で評価されてきた嫌いがあり、鳥取藩政史料・対馬藩政史料および朝鮮王朝側史料の比較検討を行うことで、これまでの位置づけを再評価しようと試みた。また安龍福事件後に生じた日朝間の紛糾は、1696年1月に幕府決定をみた竹島渡海禁令の朝鮮王朝への伝達について、対馬藩側が、当初から文書通達をせず口頭での通達をするとの態度をとったところから発すると思われる。そして対馬藩がそうした態度をとった背景には、事件解決に際する幕府方針と対馬藩側要望とのあいだに乖離があったように思われる。この点は、研究成果報告書に収めた新稿で触れた。 研究成果報告書では、『竹嶋記事』を利用する際の便宜をはかるために、記事目録を作成し、また史料の抜粋翻刻を行った。そしてとくに元禄9〜12年の一件交渉の最終的収束過程にかかわっては、史料解題を兼ねた論稿を併せ掲載した。
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