研究課題/領域番号 |
14510390
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
東洋史
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
ROBINSON Kenneth (ROBINSON Kenneth R.) 国際基督教大学, 教養学部, 準教授 (10306904)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 『海東諸国記』 / 申叔舟 / 朝鮮 / 徳川日本 / 写本 / 朝鮮-日本関係 / 海東諸国記 / 朝日関係史 / 日朝関係史 / 江戸時代 / 朝鮮時代 / 地図 / 通信使 / 朝鮮王朝 / 徳川幕府 / 古活本 / 海東諸国紀 / 朝鮮前期 / 朝日関係 / 日朝関係 |
研究概要 |
十五世紀後半に、朝鮮王朝の日本と琉球との外交関係白書と官吏のためのハンドブックとして撰修された『海東諸国紀』というテキストが、朝鮮で誕生した。『海東諸国紀』は、筆書本として朝鮮国王に提出され、情報が数回にわたり追加され、1512年に印刷され、十五世紀と十六世紀の外交関係の統制に重要な役割を果たしたといえる。壬辰倭乱以降も、特に朝鮮-日本・日本-朝鮮関係において、『海東諸国紀』は重要性を失わなかったのである。日本では写本として流通し、三十回以上、筆写されたことが本研究プロジェクトで確認された。 本研究では、「本の歴史」という概念に基づき、『海東諸国紀』に関していくつの視点からこのテキストを調査し、分析した。壬辰倭乱以前の国家資料としての役割、特に、テキスト内の地図の言説、テキストの政府内の分布などを考察した。壬辰倭乱以降は、研究の視野を主に朝鮮から日本に移し、徳川時代から1930年代までの筆写本の作成と流通、そして筆写本の系統を分析した。 研究成果として、以下の研究論文は写本と地図を主に取り扱っている。第1論文は「『海東諸国紀』写本の一考察」と題して、出版した論文である。『海東諸国紀』写本の系統研究の出発である。第2論文は、朝鮮時代後期に作製された地図帳の中の日本国図を中心にして、日本国図内の言説と日本国図と同地図帳の中の地図とのつながりについて論じた成果である。第3論文は1512年に印刷された『海東諸国紀』の配布と朝鮮-日本関係の過程の中の役割を論じる。第4論文は『海東諸国紀』の異形の版本を紹介し、分析する論文である。第5論文は十五世紀に朝鮮で作成された世界地図の内容と作成年代について新説を提示している。第6論文は十六世紀初期に『海東諸国紀』版本が分布されたことから、『海東諸国紀』の印刷過程と朝鮮王朝の対日本政策を分析する論文である。第6論文は、上述の十六世紀初期に配布された『海東諸国紀』というテーマの研究を発展させて、十六世紀初期に印刷された現存する三冊の版本に基づいて筆写された写本を整理して分析する論文であり、第1論文で論じた系統と異なる系統を取り上げる。
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