研究課題/領域番号 |
14510426
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡村 秀典 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (20183246)
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研究分担者 |
伊藤 淳史 (伊藤 淳志) 京都大学, 大学院・文学研究科, 助手 (70252400)
今井 晃樹 独立行政法人奈良文化財研究所, 研究員 (60359445)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 雲岡石窟 / 北魏 / 遼金時代 / 通楽寺 / 瓦 / 白磁 / 曇曜 / 新石器時代 / 遼金 / 山西省 / 仰韶文化 / 龍山文化 / 漢 / 遼 / 土器 / 中国 / 平城 / 永固陵 |
研究概要 |
京都大学人文科学研究所の前身である東方文化学院京都研究所は、1938年から1944年にかけて山西省大同市に所在する雲岡石窟とその周辺遺址の調査を実施した。その報告書は水野清一・長廣敏雄『雲岡石窟』全16巻32冊として公刊されたが、残念なことに、出土遺物についてはほとんど未整理・未報告のまま人文科学研究所に保管されてきた。今年度は第1に、漢・北魏・遼代の瓦の整理結果をまとめ、報告書原稿を作成した。その成果の一部は2004年5月に開催された日本考古学協会第70回総会で発表した。第2に、新石器・殷周・漢・北魏・遼の各時代にわたる土器・陶磁器について整理を進めた。とくに第20洞前から出土した遼金代の「通楽館置」白磁壺の発見は、積年の問題であった曇曜の通楽寺の所在地論争に決着をつける成果であった。それに関連して、同笵瓦の製作順序をもとにした瓦編年と宿白氏が北京大学図書館で発見した「金碑」の記載とをもとに、雲岡石窟第9・第10洞の年代が方山永固陵と同じ480年代に比定できること、東部台上寺院址が曇曜の訳経の僧院であり、石窟第8洞と同じ470年ごろの造営であること、西部台上寺院址は490年代の尼寺であったこと、などを明らかにした。雲岡石窟の対岸にある八蘇木地遺址の土器や陶環の数は多く、不明な点の多い当該地域の仰韶文化後期から龍山文化を解明する上で重要な資料と考えられる。
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