研究課題/領域番号 |
14510487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国語・中国文学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
遊佐 徹 岡山大学, 文学部, 助教授 (60240157)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 中国近代文化史 / 文明論的理想主義 / 政策論的現実主義 / 表象 / 時間 / 空間 / 自己と他者 / 中国近代 / 近代文化史 / 地図 / 政治的視線 / 国歌 / 中国 / 表象文化 / 時間意識 / 空間意識 / 伝統と革新 / 近代文化 / 分化史 / 清末 / 日曜日 / 生活文化 / 七日-休制 |
研究概要 |
本研究課題「中国近代文化史研究--中国近代の自己デザイン」は、従来の政治思想史的枠組みを越える新しい中国近代史理解のための方法の確立作業の一環として構想されたものである。本研究においては、特に文化史研究の観点を導入することで、中国近代の文化のなかに潜む政治や権力の構造を抉剔し、集団社会にとっての文化の意味を問い返すことを目指した。その結果、獲得された知見と生まれた新たな課題は、具体的に次のような諸点にまとめることができる。 1、中国近代を象徴する文化的事象を大きく時間、空間、表象の3点においてとらえ、その成立のドラマを裏面に掲載した5篇の論文において考察した。 2、それらの論考によって、中国近代史における「文明論的理想主義」と「政策論的現実主義」および「自己」と「他者」という異文化交流をダイナミックに推進する文化的緊張関係の存在が明らかになったとともに、 3、その緊張関係が、必然的に清朝末期の中国人達に「未来」に対するまなざしの形成を促すものであったことを示した。 4、これはまた、彼等がそもそも外来のシステムであった「近代」をどのように理解し、消化したのかについての新たな原理の発見でもあった。 5、さらに本研究は、「近代」が彼等によって「身に染み込むような形」で獲得された状況を明らかにすることを目指す「身体論的中国近代文化史研究」というテーマを生み出した。
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