研究課題/領域番号 |
14510489
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国語・中国文学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
富永 一登 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (70132636)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 文選 / 李善注 / 胡刻本 / 五臣注 / 六朝文学 / 昭明太子 / 六臣注 / 六朝美文 |
研究概要 |
本研究は、『文選』李善注を活用して、文学言語が創作される過程を解明しようとし、次のような手順で作業を行った。 1.データベース化した胡刻本『文選』から、正文語彙とその典拠を指摘した李善の引書を抽出し、対照表を作成する。 2.対照表をもとに、正文語彙の意味を確定し、すべて日本語に翻訳する。その際、李善注の引書の使い分けによる意味の違いも明確にする。 3.李善が注釈を施していない語彙についても、文選砂、五臣注、陸善経及び、他の工具書類などを使用して、意味を確定し、すべて日本語に翻訳する。 4.典拠を同じくする同類の語彙、造語と考えられる語彙など、『文選』のすべての語彙を集め、文学言語の時代的変遷、詩人ごとの文学言語創作の特徴を考察する。 期間中に、この形式の語彙データの作成を完成させた。これを使って、今後、李善注典故辞典を作成する作業にとりかかることができる。 また、本研究の目的にそって、下記のことについても考察し、論文或いは資料編として発表した。 1.李善注で242箇所に99作品が引かれている曹植の詩文の後世への影響。 2.「孤」を用いた言葉の陶淵明に至るまでの使用例の考察。 3.李善注引「子虚賦」「上林賦」「西京賦」の後世への影響。 4.李善注引陸機・播岳の詩文の後世への影響。 更に、旧鈔本全体の総合的研究にも着手し、「上野本」の眉批にある「臣君日」を論拠とする李善注補足説について、私見を述べた。
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