研究課題/領域番号 |
14510508
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
宮崎 かすみ 横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (10255200)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 同性愛 / ディジェネレーション / 男性性 / ホモフォビア / ミソジニー / 帝国主義 / キプリング / 夏目漱石 / ダーウィニズム / ホモソーシャル / オスカー・ワイルド / ウォルター・ベイター / ラディヤード・キプリング / ハイブリディティ / 変質論 / 人種 / セクシュアリティ / 世紀末 / 性倒錯 |
研究概要 |
本研究課題は、19世紀イギリスを中心として文学作品において、性的倒錯というテーマがいかにして比喩的に隠蔽して表現されていたかを明らかにするために、主にワイルド、キプリング、夏目漱石といった作家の作品を同時代の思想史的文脈から読み解こうというものであった。特に漱石はイギリスという限定から外れるが、英文学に多大なる影響を受けた日本の作家として重要であり、しかもその作品における同性愛の表現が英文学の成果を取り入れたものであったことから、本研究とも深い関わりがあるものとして取り上げた。いずれの研究も、文学テクストに固有の多義性やレトリックを歴史性や思想史と絡めて深く読み込み、文学テキストが倒錯的性といった、禁じられたテーマを多様かつ豊饒に表現していたかを明らかにし、高い評価を得ることができた。 さらに思想史的なバックグラウンドとして、ディジェネレーションの思想が、倒錯的性に耽る者らを、共同体の中の見えない他者として炙り出していたからくりも明らかにした。 漱石におけるホモエロティシズムのテーマを英文学から読み込むという、本研究の成果が高く評価され、現在、そのテーマをさらに敷衍した著作を執筆中である。
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