研究課題/領域番号 |
14510516
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
天野 政千代 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (80116524)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 与格動詞 / 二重目的語 / 間接受動文 / 直接受動文 / 間接目的語 / 直接目的語 / 項 / 付加詞 / 受動化 / 所有格形 / 数の一致 / 倒置構文 / 英語の均質性 / 英語の国別差異 / 動詞句副詞 / 所有格表現 / 言語普遍性 / 二重目的語構文 / 統語構造 / 受動文 / 副詞 / 言語直感 |
研究概要 |
本研究では、二重目的語構文の受動化に関するアンケート調査と、間接目的語と直接目的語との間における副詞類の介在可能性に関するアンケート調査とを実施してきた。アンケートを実施した国はニュージーランド、カナダ、シンガポール、アメリカ合衆国、オーストラリアの5カ国であり、結論的に次の3点を得た。(1)どの国でも間接目的語は項といえるが、いわゆる直接目的語は項ではなく、むしろ付加詞としての統語的性質が強い。(2)そのため、間接目的語を受動文の主語とした間接受動文の文法性は高いが、直接目的語を主語とした直接受動文の文法性はどの国でも非常に低い。(3)2つの目的語の間に副詞類を介在させると、どの国でも文法性は低くなるが、動詞と間接目的語との間に副詞類が介在する場合よりは文法性が高い。したがって、間接目的語は項で直接目的語は付加詞である、という本研究における主張の正しさが十分に立証されたことになる。興味深いのはシンガポールの結果であり、間接目的語と直接目的語の間に副詞類が介在するすべての例を、ほとんど90%前後の回答者がより文法性が低いと判断している。これは他の国々と比較すると、顕著に高い割合であるが、シンガポールの回答者は英語の他に、中国語やマレーシア語も話すが、生まれてずうっと英語を話し続けてきた母語話者である。
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