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フランス語圏におけるケベック文学の受容とフランコフォン・アイデンティティ

研究課題

研究課題/領域番号 14510574
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 仏語・仏文学
研究機関明治大学

研究代表者

小畑 精和  明治大学, 政治経済学部, 教授 (30191969)

研究分担者 寺家村 博  拓殖大学, 政経学部, 助教授 (40307153)
研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードケベック文学 / フランコフォン / アイデンティティ / 国民文学 / 受容 / ナショナル・アイデンティティ / フランコフォニー / フランコフォン意識 / ケベック小説
研究概要

ケベックでは1930年代から新たな社会におけるアイデンティティの模索が始まっていた。「心理小説」は自己実現しきれない内的葛藤を描きだした。ただし、受容という観点から見れば、そうした作品は一部の知識人にしか読まれなかった。1960年代「静かな革命」期にケベック文学はフランスでも受容が進んでいく。そうした現象はケベック人に誇りを与え、ナショナル・アイデンティティを高揚させた。言語面でも、「訛ったフランス語」として蔑まれていたケベック方言が、自分達の言葉として、肯定的な役割が見出されていく。フランス本国の言葉が唯一正統であり、その他を変種とするのではなく、様々なフランス語の存在を認めようとする意識は、「クレオール文学」においても見られる。
しかし、70年代に入るとすぐに、様々な出自の人々が集まるケベックでは、「国民文学的」枠組みがあてはまらないことが露呈してくる。『フォルクス・ワーゲン・ブルース』(1984)は転換期の象徴的な作品であろう。「国民意職」が均一な共感を必要とするのに対して、現代ケベックの作家たちの多くは、言語や地域をアイデンティティの拠り所にするのではなく、多様性の中で漂うことをむしろ運命として引き受け、歓迎し始めているように思える。1980年代から頻繁に用いられるようになった「フランコフォン」という表現も、「純粋性」よりも「混血性」、「単一性」よりも「多様性」を含意しているのではなかろうか。

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 小畑 精和: "ロベール・シャルボノーと1930-40年代のケベック"カナダ研究年報. 24(印刷中). (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小畑 精和: "ケベック文学研究"御茶の水書房. 350 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoshikazu OBATA: "Robert Charbonneau and Quebec in the 1930's and 40's"The Annual Review of Canadian Studies. No.24(in press). 10 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小畑精和: "国民意識の形成と文学"明治大学人文科学研究所紀要. (予定). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 小畑精和: "ケベック文学研究"御茶の水書房. 350 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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