研究課題/領域番号 |
14510594
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
独語・独文学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
井戸田 総一郎 明治大学, 文学部, 教授 (40095576)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ゲーテ / 国民文学 / 古典文学 / ギリシャ熱 / ロマン派 / 文学史 / 女性読者 / カノン / ゲーテ崇拝 / ニーチェ / 形式の継承 / ユーゲント / ジンプリチスムス / 古典生成 / ハイネ / ゲーテ演劇論 / 森鴎外 / 演劇の近代化 / ゲーテ受容 / 古典ギリシャ学 / ゲーテ学形成 / 文学史教育 / ゲーテ没後150周年 / 民衆読本 |
研究概要 |
本研究は19世紀におけるドイツ国民文学の生成過程を、ゲーテを古典化していくさまざま現象を取り上げ、それらを分析することによって明らかにした。以下に、本研究において対象とした諸現象のうち重要なものを挙げる- 1.ヴィンケルマンにおける古代ギリシャ礼賛と近代批判-ゲーテ=ギリシャ人のディスクルスの源 2.古代ギリシャのディオスクロイの近代における具現=ゲーテ・シラーのカップリングの成立(F.シュレーゲル) 3.初期ロマン主義的読解術とゲーテの『マイスター』 4.ゲーテの作品の「不妊性」-芸術による共生の不可能性(ハイネによるロマン派批判) 5.規範化のメカニズム-選別と排除、普遍化と超越化、親密性の構築(「遅れてきた国民」と古典) 6.引用される古典的名句-ゲオルク・ビューヒマンの構想 7.自動販売機で売られる古典-廉価版となった古典 8.「簡要文学史」と古典 9.ゲーテの未完のプロジェクト-「民衆読本」の構想 10.黙読する女性読者-ドロテーアとベッティーナ 11.ゲーテ郵便王国とベッティーナの『往復書簡』 12.「暴走するファンタジー」か、あるいは「中世を具現する存在」か? 13.記念碑化されるゲーテ 以上のようなテーマ群を分析することによって、19世紀におけるドイツ国民文学成立のなかでゲーテの古典化が重要な役割を果たしたことを明らかにし、イキリスとフランスとは異なるドイツ固有の古ギリシャにたいする関わりとゲーテ崇拝の関わりも取り上げた。
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