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ベルリン中央衛生局と都市のメディア環境-近代的<バイオ権力>の生成と伝播

研究課題

研究課題/領域番号 14510597
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 独語・独文学
研究機関早稲田大学 (2003-2004)
立教大学 (2002)

研究代表者

原 克  早稲田大学, 教育・総合科学学術院・教育学部, 教授 (40156477)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード公衆衛生 / メディア環境 / 都市空間 / 死体 / ベルリン / バイオ権力 / サブカルチャー / 情報消費社会 / 身体表象 / スピード感覚 / ライヒスアウトバーン / 交通事故死 / 国家主義 / ナチズム / 情報ネットワーク / 埋葬形式 / 墓地 / 社会衛生学 / 都市技術 / 冷蔵庫 / ラジオ / テレビ / 真空掃除機
研究概要

本研究の目的は、都市技術・社会衛生学という視点からバイオ権力の発動の場としての都市空間ベルリンの諸相を研究すること。とりわけ19世紀ベルリンのメディア環境において形成された、衛生をめぐるディスクールの連鎖を分析することであった。
近代的な政治解剖学が人間の身体各部位に関して分節化してくると、「計算しつくされた身体と生命の管理」(フーコー)というマニュアル化された支配の体系、つまり「バイオ権力」の問題系列が生成する。バイオ権力は健康について語るが、しかし個人的なできごととしてではなく、集合的な健康保全統制システムの問題として語る。ここに近代化プロセスの研究として都市空間を語る必然性がある。この端緒として、十八世紀末以降におけるベルリンの墓地・埋葬形式を起点とし、公衆衛生・死生観という角度から近代化の過程をエピステモロジカルに分析してきた。
わけても次の二点が重要だった。(1)上記テーマと隣接した都市現象にさらに視点を拡大し、言説・表象の近代化プロセスをより体系的に研究していくこと。(2)とりわけ19世紀ベルリンのメディア環境において形成されてきた、生死・健康・衛生イメージの情報ネットワークに焦点をあてること。しかもそれらを狭義の科学史・技術史・社会史として扱うのではなく、都市生活者の価値の体系を構成するに到る広義な言説の枠組みとして分析する。
その結果、18世紀以来「公衆衛生」という公共的枠組みで捉えられ始めていた死体のイメージも、19世紀大量情報消費社会の黎明期、情報発信メディアという技術環境において、更に増幅されていく過程があぶり出された。メディアによる伝達のされ方を追うことにより、そうした情報が同時代の生命観・衛生観をめぐるディスクールへのフィードバックのされ方を明らかにすることを得た。

報告書

(4件)
  • 2004 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (18件)

すべて 2006 2005 2004 2003 2002 2001 その他

すべて 雑誌論文 (9件) 図書 (6件) 文献書誌 (3件)

  • [雑誌論文] 『シェル石油機のバラード』から<血と大地>のイデオロギーへ 1920年代末から1930年代における、ガソリンスタンド表象のディスクール分析2005

    • 著者名/発表者名
      原 克
    • 雑誌名

      ワセダ・ブレッター(早稲田大学ドイツ語・文学会) 第12号

      ページ: 81-99

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 帝国アウトバーンは高速で走ってはならない(二)ナチスイデオロギーとしての「速度制限」のディスクール分析2004

    • 著者名/発表者名
      原 克
    • 雑誌名

      学術研究(早稲田大学教育学部) 第53号

      ページ: 35-50

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 帝国アウトバーンあるいは民族のテーマパーク(一) 広報誌『道路』における<ドイツの風景>のディスクール分析2003

    • 著者名/発表者名
      原克
    • 雑誌名

      学術研究(外国語・外国文学編 早稲田大学教育学部) 第52号

      ページ: 5-20

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] バベルの電波塔、あるいは消極的リスナーの誕生-1920年代前半、<ラジオ受信者>のディスクール分析2002

    • 著者名/発表者名
      原 克(単著)
    • 雑誌名

      立教大学文学部ドイツ文学科論集『ASPEKT』 第35号

      ページ: 17-37

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] 『鉄道旅行と旅行文庫の誕生-テキストの大量消費時代』No.1「特集:読書が変える世界、世界が変える読書」2002

    • 著者名/発表者名
      原 克(単著)
    • 雑誌名

      言語(大修館書店) 第1巻

      ページ: 44-49

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Babels Radio-Tower or the Birth of Modern Listner2002

    • 著者名/発表者名
      Ders
    • 雑誌名

      ASPEKT Vol.35

      ページ: 17-37

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Travel on the Wheel and the Birth of Pocket Book2002

    • 著者名/発表者名
      Ders
    • 雑誌名

      Gengo No.1

      ページ: 44-49

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] 『悪魔の霊液』あるいは起きあがる死体----十九世紀前半、死体安置所のディスクール分析2001

    • 著者名/発表者名
      原 克(単著)
    • 雑誌名

      國文學(學燈社) 5月号

      ページ: 34-48

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Living Dead in the German Romantik2001

    • 著者名/発表者名
      HARA, Katsumi
    • 雑誌名

      Kokubungaku No.5

      ページ: 34-48

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [図書] 20世紀テクノロジー辞典2006

    • 著者名/発表者名
      原 克
    • 総ページ数
      1100
    • 出版者
      柏書房(予定)
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] 満州アウトバーン計画 ベルリン発、東京経由、ハルピン行き2005

    • 著者名/発表者名
      原 克
    • 総ページ数
      205
    • 出版者
      柏書房(予定)
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] 悪魔の発明と大衆操作-メディア全体主義の誕生2003

    • 著者名/発表者名
      原 克(単著)
    • 総ページ数
      235
    • 出版者
      集英社新書
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [図書] The Birth of the Media Totalismus2003

    • 著者名/発表者名
      Ders
    • 総ページ数
      235
    • 出版者
      Shueisha-Shinsho
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [図書] 死体の解釈学-埋葬に脅える都市空間2001

    • 著者名/発表者名
      原 克(単著)
    • 総ページ数
      215
    • 出版者
      廣済堂出版
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [図書] The Hermeneutik of Dead Bodies2001

    • 著者名/発表者名
      Ders
    • 総ページ数
      215
    • 出版者
      Kousaidou Shuppan
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 原 克: "帝国アウトバーンあるいは民族のテーマパーク(一)"学術研究(早稲田大学教育学部). 52. 1-30 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 原 克: "悪魔の発明と大衆操作--メディア全体主義の誕生"集英社新書. 235 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 原 克: "ナチスのブラウン管(仮題)"集英社(集英社新書). 250 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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