研究課題/領域番号 |
14510609
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
その他外国語・外国文学
|
研究機関 | 京都精華大学 |
研究代表者 |
楠瀬 佳子 京都精華大学, 人文学部・社会メディア学科, 教授 (00200204)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | アフリカ / 女性 / 開発 / 文学 / 語りの文学 / 言語 / 教育 / 歴史 / 文化 / 児童文学 / ストーリーテラー / チナ・ムシューペ / 南アフリカ / アフリカ文学 / J.M.クッツェー / ノーベル文学賞 / NEPAD / グローバリゼーション / 女性史 / アパルトヘイト / 現代アフリカ文学 / 人間の実存状況 / 証言の文学 |
研究概要 |
ジェンダーの視点で、アフリカにおける開発に関する研究を深めた。それは、アフリカの女性の生活を、文学や口承伝統をベースにした女性の語りによって明らかにされたものを、分析し、社会変革に開発の理論がどのように組み込まれているかを確認するものであった。語りの文学と南アフリカにおける社会的不正義に対して、ひとびとがどのように真実和解委員会で証言したのか、またそれはジェンダーの視点で分析すれば、人種差別と性差別の実態が明らかになった。 さらには、言語の問題をとりあげ、南アフリカ社会における言語教育環境をジェンダーの視点から分析することができた。主として、ケープタウン大学のオルタナティブ教育研究プロジェクトの実践に参加し、アフリカ諸国が抱えている言語問題の本質を探ることができた。多言語・多民族社会では、教育活動のもっとも重要な位置にあるのが、言語問題であることも明らかになった。 本研究のもっとも重要な課題として、女性の社会的貢献をどのように記録し、記憶していくかという問題について、調査研究する機会になった。歴史の書き換え作業として文学が果たす役割も大きいことを調査結果として引き出すことができた。 開発におけるアフリカ文学が占める位置は、重要であるが、アフリカの人びとにとって、開発援助を外国から受けており、なかなか文学や教育や言語教育などに財政的に投入できないのが現実であり、国家の政策としてある教育・言語政策が十分に進んでいない。したがって、理想と現実のギャップがある。しかしながら、こうした問題は継続してすすめていくことが重要である。アフリカ社会の基盤を作るものであるからだ。
|