研究課題/領域番号 |
14510639
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文学一般(含文学論・比較文学)・西洋古典
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
島途 健一 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (70128429)
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研究分担者 |
佐藤 雪野 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 助教授 (40226014)
山下 博司 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (20230427)
志柿 光浩 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (60215960)
藤田 恭子 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 助教授 (80241561)
鈴木 道男 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 助教授 (20187769)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | マイノリティ / アイデンティティ / 差別と共生 / 重層性 / 言語選択 / 多文化・多民族問題 / ジェンダー / 現代文学 / 言語の選択 |
研究概要 |
多民族・多文化・多言語社会が現実化している諸地域において、マイノリティに属する作家・詩人群の言語選択と表現活動に着目し、マイノリティ集団内部の重層的諸要因(ジェンダー、階層、言語意識、アイデンティティ意識等)との関連から、以下のような研究を行った。 (1)現代ドイツのトルコ出身女性作家において、海外移住によるアイデンティティの変遷・再構築ならびに女性の役割の多層化・再検討が文学作品として表現されるプロセスを検証した。 (2)プエルトリコならびに米国本土のプエルトリコ人コミュニティーを基盤とした女性作家による女性を主題とした文学作品において、ナショナリズムの持つ性差別原理の問題を検証した。 (3)ヒンドゥー教徒が絶対多数を占めるインドにあって、中世末期以降イスラーム文学とキリスト教文学が、古くからある宗教文化と妥協しながら共生をはかかり、一種の「多重のアイデンティティ」を発展させてきた様相を明らかにした。 (4)スロヴァキアのロマ系の女性作家ラツコヴァーについて、民族的少数派であり、女性であることが創作活動に及ぼした影響を検討し、自らの創作欲をロマの状況改善活動と結びつける様相を明らかにした。 (5)ズィーベンビュルガー・ザクセンを中心としたルーマニアのドイツ系マイノリティの、歴史的背景に強く影響された個性と、第二次大戦後彼らが少数マジョリティから真のマイノリティへと変貌していく姿を追跡した。 (6)ルーマニア領ブコヴィナのドイツ語を母語とするマイノリティ内部において、「民族」の概念を血統主義的に理解しようとするドイツ系住民と言語的文化的側面を重視するユダヤ系住民との対立を取り上げ、後者の周縁化をめぐる事情を解明した。
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