研究課題/領域番号 |
14510644
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文学一般(含文学論・比較文学)・西洋古典
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田所 光男 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 助教授 (40179734)
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研究分担者 |
山口 庸子 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 助教授 (00273201)
長畑 明利 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 助教授 (90208041)
西川 智之 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 助教授 (20218134)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ユダヤ人 / ディアスポラ / アイデンティティ / ドイツ:オーストラリア・アメリカ・フランス / ショアー / 比較文学 / 越境 / マイノリティ / ドイツ:オーストリア:アメリカ:フランス / アメリカ:ドイツ:オーストリア:フランス |
研究概要 |
20世紀におけるショアーの犠牲とイスラエル国家の成立は、ユダヤ人であることの自覚の仕方、またそれに基づくユダヤ人としての行動の仕方を再定義させるまでに至っており、ユダヤ人アイデンティティの問題は、20世紀において決定的に新しい段階に入った。今回の共同研究は、この問題を、オーストリア・ドイツ・アメリカ・フランスといった、ディアスポラ・ユダヤ人が量的にも質的にも重要な活動を行なってきた諸国における言語・哲学・文学・映画・ポピュラーソングの領域を中心に検討した。また「非ユダヤ人的ユダヤ人」の領域も重要な対象としつつ、特殊20世紀的なユダヤ人アイデンティティの構成契機、表現方法、確立過程、を解明することを試みた。各言語圏で研究の中心的対象にしたディアスポラ・ユダヤ人は次のとおりである。〔ドイツ語圏〕作家フランツ・カフカ、作家フーゴー・フォン・ホフマンスタール、哲学者ヴァルター・ベンヤミン、詩人ゲルトルート・コルマル。〔英語圏〕映画監督ウッデイ・アレン、詩人エズラ・パウンド。〔フランス語圏〕歌手エンリコ・マシアス、お笑い芸人エリ・カク。さらにまた、外部の研究者の協力を得て、イディッシュ語圏・ヘブライ語圏のユダヤ人の場合との対比研究も行った。 今後は、20世紀のディアスポラ・ユダヤ人が各国できわめて重要な活動をしているポピュラー・ソングの分野に研究対象をしぼり、その歌詞が、一方で「高級文化」の諸テクスト(文学・哲学・宗教など)と、他方で特定の時代や集団の政治的・社会的意識と築き上げるネットワークを解明しつつ、そこに表現、表出されたユダヤ人意識を解明して行きたい。
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