研究課題/領域番号 |
14520010
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 同志社大学 (2004-2005) 香川大学 (2002-2003) |
研究代表者 |
木下 麻奈子 同志社大学, 法学部, 教授 (00281171)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 法専門家 / 意思伝達方法 / 法的推論 / 法の素人 / 認知構造 / 法心理学 / 法的思考 / 実証研究 / 法のシロウト / 意志伝達方法 / インタビュー / 裁判官 / 意思伝達 |
研究概要 |
1.法律専門家である弁護士の意思伝達方法についてアメリカのLaw and Society Association Annual Meetingで報告した。 2.多重債務問題を取り上げて、法律の専門家と法律のシロウトの思考および推論方法を比較した、調査期間は、平成15年度6月から7月、調査対象は法律のシロウト3名、法律の専門家5名である。その結果、(1)法律専門家に比べると、法律のシロウトは少ない次元で問題の是非を判断していること、および(2)素朴な道徳的価値観の影響を受けやすいこと、が明らかとなった。この研究成果は、(1)法社会学第61号、(2)アメリカのLaw and Society Association Annual Meetingにおいて発表されている。 3.グループ・インタビューによって得たデータに基づき、法律非専門家の思考方法を分析した。調査期間は平成15年度12月、調査対象は香川県在住の有権者男女3名ずつ計6名の法律非専門家である。調査では、(1)被験者各人に、法的な問題についての経験を尋ねた上で、(2)近隣訴訟の事案、および(3)不動産の賃貸についての事案を示し、それぞれについてどのように考え、評価するかを詳細に渡って質問をおこなった。その結果、(1)法律のシロウトは、そもそも法的な問題と認識する場面が少ないこと、(2)法的な問題であると認識しても損害賠償請求という形で訴訟をすることに違和感を感じるケースも多いことなどが明らかになった。この研究成果の一部は、後述の共著において発表されている。 4.これら1.から3.の成果を基に、法律専門家と法律非専門家の認知プロセスを対比したモデルを作成した。その成果は、(1)神戸大学COE・「市場化社会の法動態学」研究センター(CDAMS)主催の法と心理学ワークショップ、および(2)リーガル・エイド研究に公表されている。 5.今後は、法律専門家と非法律専門家の意思決定構造の異同および両者間の意思伝達方法についての研究成果を上梓したり、投稿する予定である。
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