研究課題/領域番号 |
14520012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 北星学園大学 |
研究代表者 |
岩本 一郎 北星学園大学, 経済学部, 助教授 (30271620)
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研究分担者 |
長谷川 晃 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90164813)
倉田 聡 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90261263)
吉田 克巳 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (20013021)
井上 匡子 愛知学泉大学, コミュニティ政策学部, 助教授 (10222291)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 家族 / 家族法システム / ケア / ジェンダー / 社会連帯 / 公私 / private dichotomy / liberalism / DV Act |
研究概要 |
岩本は、リベラルな正義論が、ケアの倫理を取り込むために「相互依存的-傷つきやすい市民」という人間像を承認したとき、「権利」や「自由」、「平等」などの基本概念がどのように変容するかについて検討した。 吉田は、ジェンダー論の観点から、21世紀家族法の光と陰に関する考察を行い、その中で、ジェンダー秩序克服の理念としての平等と自由、そして、その間の相克という視点を析出した。 倉田は、今年度は、家族問題に関する社会保障法上の問題として、特に年金保険を取り上げた。そのなかで、第三号被保険者問題は、家族問題とともにわが国の流動化した雇用市場のあり方と大きく関連していることを指摘した。また、社会連帯の基礎的な単位としての家族の可能性についても、「社会連帯」論文での基礎的な考察により、今後の研究の手がかりを得ることができた。 長谷川は、家族の構成とその中での個人のあり方を個人性と共同性の狭間において考え、そこで生ずる多元的関係の統合の可能性をリベラリズムの見地から考察した。そこでは種々の家族構成のあり方を認めながら、それらのあり方の軸となっている家族の自己形成の倫理を重視することで、諸個人の自己形成を統御し支援するリベラルな法体制とそれを支える<公正の理念>が家族のあり方を公共的に秩序づけるための規範的基準を提供できるという形で考究を進めた。 井上は、公私区分論に対する批判的検討を、主にDV法の改正過程と関連させつつ、行った。具体的には、DV防止法の改正案に関する関係者である特定非営利活動法人フェミニストサポートセンター・東海のスタッフ(ソーシャルワーカー・カウンセラー・弁護士)にインタビューを行った。また、保護命令の法的な位置づけを考察するとともに、愛知県の実態についてもヒヤリングを行い、上記の皆さんと検討を行った。
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