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家事事件処理の妥当性・実効性確保―実体規範と手続規範の融合的運用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14520067
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 民事法学
研究機関獨協大学 (2003)
帝塚山大学 (2002)

研究代表者

常岡 史子  獨協大学, 法学部, 教授 (50299145)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード民法 / 離婚 / 財産分与 / 養育費 / 親権 / 人事訴訟 / 家庭裁判所 / ドイツ法 / 親権者 / 家事調停 / ドイツ / 人事訴訟手続法 / 子の養育費 / 離婚訴訟 / 親権者指定 / ドイツ離婚法 / 家庭裁判所調査官
研究概要

本研究は、人事訴訟の約9割を占める離婚訴訟とそれに付随する離婚効果事件(財産分与、養育費、子の監護、親権者指定等いわゆる乙類審判事項)の統一的処理を対象とし、この分野で先行的蓄積のあるドイツ法との比較考察を通じて、家庭裁判所での事件処理における実体規範と手続規範の融合的運用の重要性とわが国でのその可能性について検討したものである。2004年4月1日の人事訴訟の家庭裁判所への移管により、わが国でも離婚訴訟と離婚効果事件の一貫的な取扱いが可能となり、家庭裁判所の機能向上が期待されている。ただし、離婚調停や訴訟による結論の妥当性確保のためには、管轄の統一にとどまらない、離婚効果事件に関する実体的基準の確立と、離婚手続における離婚効果の同時的解決の担保が必要であり、これらは、離婚効果に関する裁判所の判断結果の予見可能性を当事者に保障するという意味も持つ。1970年代に離婚法の改革を遂行したドイツでは、離婚効果に関し(1)夫婦財産の清算、(2)年金権の清算、(3)配偶者の離婚後扶養、(4)婚姻住居と家具の取扱い、(5)子の監護、(6)面接交渉、(7)子の引渡し、(8)養育費の各事項につき、民法典等に詳細な実体的判断基準を置くとともに、結合制度の導入によって離婚と離婚効果の同時的処理を保障する枠組みを整えている。さらに同制度は、手続の複雑さに対する批判があるものの、離婚訴訟において当事者に離婚の結果を認識させ、裁判官が離婚に伴う全問題を把握した上で判断を下すことを可能にするとして積極的に評価されている。本研究者は、離婚後の当事者らの経済的・人的関係を確実に処理しようとするドイツ離婚法のこのような運用は、わが国における問題解決にとっても極めて有用であると考える。今後も本研究の成果をもとに、さらにこの分野における日独の研究者、法曹、関係諸機関との連携を深め、研究の深化と家事事件実務への貢献のため努力したいと考えている。

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] 常岡史子: "ドイツ法にみる子の養育費の決定と親による監護権の行使"獨協法学. 64号(予定). (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 常岡史子: "夫婦別居状態での子の監護(面接交渉に関する家裁の処分)"法学セミナー. 598号(予定). (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 常岡史子: "財産行為と身分行為"関連でみる民法1(椿寿夫・新美育文編). (予定)(所収). (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 常岡史子: "離婚による財産分与と詐害行為取消権"関連でみる民法3(椿寿夫・新美育文編). (予定)(所収). (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 曽野和明, 常岡史子: "私法秩序の構造-法的論理への誘い-"有信堂高文社. 150 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Fumiko Tsuneoka: "The Child Support and Custody in the Light of German Law"Dokkyo Law Review. 64. (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Fumiko Tsuneoka: "The Custody and Visitation of Children in Case of the Parents' Separation"Juristic Seminar. 598. (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Fumiko Tsuneoka: "The Act in Property Law and the One in Family Law"Klanren-de-miru Minpou(T.Tsubaki). 1. (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Fumiko Tsuneoka: "The Maintenance and Fraudulent Conveyance"Kanren-de-miru Minpou(T.Tsubaki). 3. (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 常岡史子: "離婚事件における統合的処理とその実効性-ドイツ法からの示唆-"獨協法学. 65号. 1-30 (2005)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 常岡 史子: "家事事件処理の妥当性・実効性確保-ドイツ法からの示唆-"帝塚山法学. 11. 1-40 (2004)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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