研究課題/領域番号 |
14520089
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塩川 伸明 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (70126077)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ソ連解体 / 連邦制 / 民族問題 / ロシア / 中央アジア / コーカサス / 言語政策 / 体制転換 / 社会主義 / ソ連 / 体制変動 / ペレストロイカ |
研究概要 |
科研費の国外旅費を使って夏休みにモスクワを訪問し、これまでの資料収集で漏れていた部分の補充調査を行なった。特にタタルスタン共和国、バシコルトスタン共和国、チェチェン・イングーシ共和国(後にチェチェン共和国とイングーシ共和国に分離)について現地での刊行物を集中的に読み、ソ連時代最末期のロシア共和国の内部情勢を詳しく追うことができた。 その上で、3年計画の最終年度であるので、この間の研究のとりまとめとして、ソ連の民族・言語政策史を、その末期に力点をおいて概括し、その特徴と連邦解体に至る要因を詳しく考察した。「ソ連邦解体過程を、ソ連全体として分析するだけではなく、各地域ごとの各論を踏まえつつ総合的に解明する」という目標に沿って、特にゴルバチョフ期に一連の共和国で展開された言語法論争を詳しく分析し、そうした各共和国ごとの政治過程とソ連邦全体の政治過程を交錯させながらソ連邦解体をその深部から捉えるよう試み、その研究成果を単行本『民族と言語--多民族国家ソ連の興亡I』(岩波書店、2004年)にまとめた。 こうした歴史的研究と並んで、ソ連解体という世界史的事件の歴史的意義を確定するための理論的検討も進め、それを「20世紀の世界史」全体の中におく作業も行ない、単行本『《20世紀史》を考える』(勁草書房、2004年)を刊行した。3年間の研究を振り返って、課題があまりにも巨大であるため、そのすべてを期間内にやり終えることはできなかったが、基礎的な作業は着実に進め、最終年度に刊行した2冊の著書を初めとして、それなりの成果を上げることができたと考えている。
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