研究課題/領域番号 |
14530019
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済理論
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大山 道広 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (10051517)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | IS-LMモデル / AD-ASモデル / 最適化行動 / ロバートソン・ラグ / ミクロ的基礎 / マンデル・フレミングモデル / 消費の外部性 / ケインズ理論 / 主体の最適化行動 / ミクロ的基礎付け / インフレ目標論 / 貨幣需要関数 / 消費 / 流動性選好 / 流動性の罠 / 日本経済 / 協力の失敗 / 乗数効果 / ケインズ・ハンセン均衡 / インフレターゲット |
研究概要 |
本研究の目的は、マクロ経済学で広範に用いられるIS-LMモデル(ないしAD-ASモデル)を、経済主体の最適化行動を前提し、ロバートソン的な支払いラグを取り入れた一般(不)均衡モデルとして再構築し、政策論への応用をはかることである。平成14年度は、家計の最適化行動を考慮した基本モデルを定式化し、そのマクロ経済政策へ含意を明らかにした。15年度は、基本モデルのいっそうの拡張と精緻化を進め、そこから得られるいくつかの重要な関係に関する実証研究に着手した。第1に、基本モデルを拡張し、開放経済下のマクロ政策論に利用可能な国際マクロ経済モデルを完成した。これは、政策論議に広く用いられているマンデル・フレミングモデルを精緻化するものである。これによってミクロ的基礎付けを持ち、開放経済下のマクロ政策論に利用可能な理論が得られた。第2に、これらの成果を踏まえて、企業と銀行の最適化行動を前提し、中央銀行が利子率を目標変数として行動するという現実的な想定のもとに、周知のAD-ASモデルを修正し、拡張IS-LMモデルないし拡張マンデル・フレミングモデルとして定式化した。このモデルによって、現在の日本経済をめぐる論議(インフレ目標論、貸し渋りのマクロ経済分析など)に光を投じ、ケインズ理論を再評価することができた。第3に、本研究から導かれる消費関数や貨幣需要関数について実証する作業を始めたが、現在のところ満足すべき成果をあげるには至っていない。
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