研究課題/領域番号 |
14530112
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
財政学・金融論
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
川波 洋一 九州大学, 大学院・経済学研究院, 教授 (80150390)
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研究分担者 |
岩田 健治 九州大学, 大学院・経済学研究院, 教授 (50261483)
三谷 進 名城大学, 経営学部, 教授 (50288502)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 金融システム / 投資銀行 / ICT化 / EU金融化 / リスクマネジメント / 収益力 / 金融再編 / 企業買収合併 / 国際資本移動 / 金融業 / 商業銀行 / 投資信託 / 金融市場 / アメリカ金融市場 / 貯蓄性資金 / 機関投資家 / IPO / 情報生産 / ナレッジ・ベース・エコノミー / 資本市場 / 知的資産 |
研究概要 |
本研究の重要な課題は、金融グローバル化や情報技術革新のもとで、各国(特に欧州とアメリカ)において金融システムの競争と調和がどのような形で進展しているかを確認することにあった。 その結果、欧州では、市場統合による単一EU金融法体系の構築と各種金融指標の高度な収斂、取引所の相互リンクにもかかわらず、域内の金融構造がなお大きく相違しており、またEU金融行政の課題がEU全体の戦略的課題である欧州経済のICT化と新たな成長のために最適な金融インフラの構築にあることを確認することができた。また、アメリカにおいては、アメリカン・スタンダードの世界的波及において、投資銀行機能や情報生産・分析・処理機能、リスクマネジメント機能が重要な意味を持つことを確認することができた。そうした機能が洗練されたかたちで出現している根本原因としては、米国の企業金融機能のなかに収益力をベースに借り手を評価するスキームが導入され、またそれを根拠付ける金融理論が発達してきたという事情が大きかった。 今後、このような分析を、アジア・日本にまで広げ、世界経済の三極における比較分析を行うことが必要である。また現在の金融システムの転換の重要な駆動力として企業買収合併運動を通じる金融・産業再編がますます重要な意味を持ってくると思われる。さらには、現代と過去との対比というかたちで、歴史分析の視点を組み込んで、この課題に取り組む必要もある。
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