配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
研究概要 |
M_i→MとY_i→Y(i=1,2,3,...)をそれぞれプロパー距離空間のグロモフ-ハウスドルフ収束列とする.ここで,プロパーとは任意の有界集合が相対コンパクトの意味である.M_i上の与えられたラドン測度がM上のあるラドン測度に弱収束すると仮定する.ここで,我々は写像列u_i:M_i→Y_iおよびそのエネルギー汎関数の収束性や漸近挙動に興味を持った.我々は写像列u_i:M_i→Y_iのu:M→YへのL^P-収束(p【greater than or equal】1)の定義を与え,写像空間{u:M_i→Y_i}上定義されたエネルギー汎関数E_iの収束理論を確立した.ここに,そのエネルギー汎関数の収束理論はモスコの変分収束理論を拡張する事により得られた.モスコは,レーリッヒのコンパクト性の拡張として,汎関数列{E_i}の漸近的コンパクト性の概念を定義した.漸近的コンパクト性はエネルギー最小写像(調和写像)の収束性の証明などに役立つ.我々は,ポアンカレ定数の一様有界性およびMの距離構造のある仮定の下で,漸近的コンパクト性を証明した.E_iが漸近的コンパクトかつΓ-収束するとき,それはコンパクト収束すると呼ぶ.E_iがEへコンパクト収束することとE_iのサブレベル集合がEのサブレベル集合ヘグロモフ-ハウスドルフ収束することが必要十分である事を証明した.これはコンパクト収束の幾何学的な解釈を与える.さらに,Y_iが全てOAT(0)-空間で,E_iが下半連続かつ凸であるとき,E_iがコンパクト収束することと随伴するレゾルベントの収束が同値であることを証明した.ここに,凸関数に随伴するレゾルベントはモロ-吉田近似を用いて定義される.応用として,近似エネルギー汎関数とそのスペクトルの性質を調べた.また,M_iが全てリッチ曲率が下に有界なリーマン多様体であるとき,エネルギー汎関数のコンパクト性を得た.
|