研究課題/領域番号 |
14540106
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
加古 孝 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (30012488)
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研究分担者 |
牛島 照夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (10012410)
吉田 利信 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (30114341)
小山 大介 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (60251708)
張 紹良 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20252273)
水藤 寛 (水藤 一寛) 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (10302530)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 外部ヘルムホルツ問題 / 有限要素法 / 固有値変分公式 / ディリクレ・ノイマン写像 / 基本解近似解法 / 音声生成 / 仮想領域法 / 調音モデル / 超音波 / 反復解法 |
研究概要 |
本研究では、無限領域における波動問題の近似解法を開発し、その応用として、音声生成の数値シミュレーションに取り組むことを主たる目標とした。具体的には、問題を外部ヘルムホルツ方程式として定式化し、人工的境界上の境界条件を用いて有限領域における問題に帰着させ、有限要素法により離散化するという手法を中心に数値解法を開発し、音声問題を始めとする応用に取り組んだ。研究代表者を中心とした研究成果としては、音声生成において重要な周波数応答曲線のフォルマントに対応する複素固有値の声道形状変化に付随する変分公式を発見し、変分公式を利用した声道の形状設計アルゴリズムを考案し数値例を通してその有効性を確認した。また、有限差分時間領域法に完全吸収層を組み合わせた数値解法の音響問題への適用について検討を始め基礎的な研究成果を得た。音声問題では、分担者の吉田が、調音モデルパラメータから音声の伝達特性への写像をニューラルネットワークを用いて獲得する手法を開発した。また、分担者の水藤は、インピーダンスが異なる柱状領域を伝播する波の反射を最小化する形状最適化問題に取り組み、従来の常識とは異なる数値結果を得た。数値解法に関連しては、分担者の小山が、3次元ヘルムホルツ問題に対する仮想領域法の適用について研究を進め、近似解に対する事前誤差評価式を導出し数値実験により手法の妥当性を検討した。また、分担者の牛島は、ヘルムホルツ問題の選点法による基本解近似手法につき誤差が指数的に減少する十分条件を理論的に明らかにし、多倍長数値計算による数値的な確認を試みた。数値計算手法については、分担者の張が、ヘルムホルツ問題への応用も念頭に置いた大規模な線形方程式系に対するより高速で効率の良い反復解法の研究を行った。さらに、分担者の今村は、線形計算を含む並列計算手法の実装における自動チューニング技法について、高性能かつ安定した手法の開発を行った。
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