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種間相互作用の断絶による生態系の安定性変移に関する数理モデル解析

研究課題

研究課題/領域番号 14540120
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 数学一般(含確率論・統計数学)
研究機関広島大学

研究代表者

瀬野 裕美  広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50221338)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード数理モデル / 生態学 / 生態系 / 競争 / 共存 / 間接効果 / 進行波 / 反応拡散 / 巻き添え競争 / 競争系
研究概要

1.時間断続的な競争関係をもつLotka-Volterra型二種競争系において,競争関係の断続性は,種の共存可能性を高める場合と,競争関係における優劣を強調する場合がある。本研究では,さらに,空間分布変動を導入し,競争二種の空間における分布拡大・縮小の問題を反応拡散方程式系による進行波(traveling wave)の問題として考察した。現在まで,競争関係の断続性によって,二種の空間分布が重複し,同所的な共存が起こる場合がありうることが示された。その条件が,空間分布を考えない個体群サイズ変動ダイナミクスで得られた結果と数学的に密接な関連性をもつことも数値計算によって示唆された。また,共存する場合,それぞれの分布が相互に侵入しあうが,それらの前線は,定常進行波として取り扱うことができることが,数値計算により確認された。
2.直接的競争による巻き添え競争の緩和が起こす被食者の共存」の可能性を,Lotka-Volterra型捕食者-被食者系に関して検討した。競争関係のない被食者が共通の捕食者をもつことにより,ある被食者が絶滅に向かうことがある。本研究により,そのような系においても,被食者間に適当な強さの競争関係が生じれば,捕食者の絶滅や,全種の共存が実現する可能性が示唆された。このことは,食物連鎖において,被食者間のある競争関係の断絶により,このような間接効果が増強され,被食者の絶滅が起こりうることを意味する。この結果,競争関係は,共存を促進する種間関係たりうることが示された。よって,安定に存在する生態系における競争関係は,共存を促進している可能性がある。一方,新種の加入は,その種がどのように捕食される種であるかに依存して,生態系の不安定性を生じさせ,スケールの大きな生態系変移を引き起こす可能性がある。

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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