研究概要 |
螺旋は、曲率が単調なために、変曲点、尖点、ループに代表される特異点が表れないためにコンピュータグラフィックスでは平面上において与えられた曲線を延長したり、二本の曲線間、例えば、直線と円、円と円(交わる場合、一方がすっぽりともう一方に含まれる場合等)、直線と直線等をつなぐために使われる。特に、曲率が連続で3次曲線から構成される螺旋は数値制御が容易なためNC旋盤の設計、高速道路、鉄道、工業用ロボットの軌道等に使用される。そのために,本年度"曲率"の面から,平面上のデータの"出来るだけ自然でかつ出来るだけデータの性質を保存するような"表現法について,数式処理ためののMathematicaとMapleのソフト使って3次の平面曲線がスパイラル言い替えれば螺旋(曲率が単調で特異点や変曲点を含まないので取扱が容易である)になるためのデータの満たすべき実用的な必要十分条件を見つけた。3次の平面曲線に対して曲率の極値の決める方程式は5次式となる。そのため,螺旋になることを確かめるためには、零点の分布を決定することが要求される。我々は,数式処理のソフトを使い,Offset curveのスプライン近似を始め,円と直線,交わらない円と円,直線と直線,一方が他方に含まれる二つの円を幾何学的連続度1(つなぎ目で方向ベクトルが一致する)螺旋で結ぶためのアルゴリズムの開発等これまでに,次のような結果を得た。これらの結果を「情報の可視化」というテーマで,2004年5月,7月タイのパタヤビーチとマレーシアのペナンで開催されたIEEE主催のコンピュータグラフィックスに関する国際会議で研究成果を発表した。
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