研究課題/領域番号 |
14540139
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
井上 洋 東京理科大学, 経営学部, 教授 (90096694)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ランダム集合列 / 大数の法則 / 交換可能性 / Kuratowski-Mosco収束 / Hausdorff収束 / 従属性 / ファジィ性 / コンパクト性 / ファジィ条件 / ファジィランダム集合列 |
研究概要 |
(1)確率変数を含むランダム集合の平均挙動について多くの研究がされているが、殆どの場合はランダム集合列にIID(Independent & Identical Distribution)の仮定が設けられている。しかし、現実には従属性の性質を有している場合が多く、今回の研究では交換可能性(Exchangeability)という従属性を仮定した。さらに、最も一般的なトポロジィであるハウスドルフ収束以外の概念であるより緩やかなメトリックとして、Kuratowski-Mosco収束による大数の法則を証明した。ランダム集合列もファジィ性をもつファジィランダム集合列の平均挙動について収束定垣を構築した。このKuratowski-Mosco収束は、ランダム集合列が有界でない(Unbounded)場合に適しているだけでなく応用範囲も広いと思われる。 (2)さらに、ファジィ性を伴う制約条件下での大域最適化問題を考えた。目的関数は凸であり、実行可能領域はコンパクト凸集合とファジィ性を伴う制約条件からなっている。この問題は、ファジィ性の制約がない場合でも典型的なNP個難問題で、大域最適化手法を用いてアルゴリズムを提案し、その妥当性を証明した。 今後の方向性として、Kuratowski-Mosco収束について従属性である交換可能性をもつランダム集合列の重み付け総和の極限定理を考えたい。また、同じトポロジィによるグラフ収束についても収束定理が構築できるはずである。 応用面としては、金融工学におけるオプション・プライシングにおいて関連する資産の価格変化とこれらの平均挙動との関係がどのようにプライシングに係ってくるかは興味ある問題である。
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