研究課題/領域番号 |
14540152
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
日野 義之 千葉大学, 理学部, 教授 (70004405)
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研究分担者 |
岡田 靖則 千葉大学, 理学部, 助教授 (60224028)
石村 隆一 千葉大学, 理学部, 教授 (10127970)
稲葉 尚志 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40125901)
村上 悟 岡山理科大学, 理学部, 教授 (40123963)
内藤 敏機 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (60004446)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 関数微分方程式 / 概周期解 / 周期解 / ボアー・スペクトル / 定数変化法 / 安定性 / スペクトル |
研究概要 |
本研究では、無限遅れを持つ関数微分方程式及び関数偏微分方程式の有界解の全安定性と一様漸斤安定性そしてそこから派生する周期解および概周期解の存在定理の研究を行った。その具体的目標は次の4つであった: [1]関数微分方程式および関数偏微分方程式の相空間による安定性の性質の分類とその相互間の関係。 [2]全安定と一様漸近安定性の同値性とリアプノフ関数の構成および周期解・概周期解の存在。 [3]無限次元におけるフロッケの定理の拡張、すなわちマセラ型定理の無限次元への拡張。 [4]無限次元における積分微分方程式における安定性とそこから生じる概周期解の存在。 これらの目標にあたり無限次元線形遅れ型方程式における定数変化法の公式の完成ができたことが大きな親展となった。従来までに公表されたこの問題における定数変化法の公式は誤りがあり不十分のものであった。これを一つの超関数的発想から解決することができた。この結果を用いて、微分方程式の相空間を安定多様態と不安定多様態に直和分解する。そしてそれぞれの多様態止に有界な解を射影しそれぞれの多様態が不変集合であることを利用し、それぞれの多様態止における概周期解の存在を議論した。その結果として相空間全体での概周期解の存在を議論した。この結果はいわゆるマセラ型存在定理の遅れを持つ微分方程式に対する理論を概周期解さらに一般的に概自己同型解まで拡張することができた。また無限次元の方程式に対しても全安定と一様漸近安定の同値性も証明することができた。線形系における全安定性は有界な解の存在を保証する大事な性質である。そしてマセラ型存在定理の無限次元への拡張が可能になった。
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