研究課題/領域番号 |
14540166
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎解析学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
藤解 和也 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (30260558)
|
研究分担者 |
諸澤 俊介 高知大学, 理学部, 助教授 (50220108)
下村 俊 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00154328)
谷口 雅彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50108974)
木坂 正史 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (70244671)
石崎 克也 日本工業大学, 工学部, 助教授 (60202991)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | Fermat型の函数方程式 / 構造有限な整函数 / Painleve超越函数 / 複素力学系 / 複素誤差函数 / q-差分方程式 / 値分布論 / 擬等角手術 / Fermat型函数方程式 / Painlev\'e超越函数 / 超越整函数の力学系 / 線形差分方程式 / $q$-差分方程式 / 遊走領域 |
研究概要 |
本課題は当初の研究計画に沿って遂行され、各計画課題を分担した研究者が得た実績の概要は以下である: ・藤解は、ある形の複素微分方程式あるいは函数方程式等の解で与えられる平面上の有理型函数の値分布に関する既知の評価を精密化すると共に、そうした解の存在性について新しい知見を得た。また観測された現象が他分野とどのように関連しているかについて調べ、今後の更なる研究への着想を得た。 ・谷口は、整函数の力学系、特に構造有限な整函数の力学系を中心に調べ、粗み合わせ幾何学的な記述に成功した。またベル表現空欄や構造有限な整関数の変形空間の構造を明らかにし、さらに関連する被覆構造や力学系的構造について研究した。 ・下村は、Painleve超越関数についてその解の函数静的性質に関する研究を行ない、増大度を上からと下からそれぞれ精密に評価した。またPainleve超越函数PIVについてはsmall functionsに関する値分布を調べた。 ・諸澤は、既知の定義を一般化して半双曲型超越整函数や複素誤差函数を考察し、その力学系、特にジュリア集合、遊走領域およびベーカー領域の性質に関して新たな知見を得た。また、ある超越関数に広義一時収束する多項式列のファトウ集合の収束性に関する結果を得た。 ・石崎は、複素数平面上で有理型な函数を解として持つ様々な函数方程式について考察した。特に、線型差分方程式・q-差分方程式の有理型函数解の存在と、その増大度を中心に調べ精密な評価を導いた。その過程で、更なる応用が期待される新しい手法を開発した。 ・木坂は、整函数の力学系について研究し、Fatou成分が2重連結な遊走領域を持つような超越盤函数の例を、擬等角手術を用いて構成した。更に同様の手法により、任意の自然数nに対してn重連結な遊走領域をもつ超越整函数の例も構成し、未解決であった存在問題を解いた。
|