研究分担者 |
水谷 明 学習院大学, 理学部, 教授 (80011716)
藤原 大輔 学習院大学, 理学部, 教授 (10011561)
黒田 茂俊 (黒田 成俊) 学習院大学, 理学部, 教授 (20011463)
門脇 光輝 愛媛大学, 工学部, 助教授 (70300548)
下村 明洋 学習院大学, 理学部, 助手 (00365066)
小川 卓克 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (20224107)
田中 仁 学習院大学, 理学部, 助手
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研究概要 |
渡辺 一雄 1 自己共役作用素の特異摂動(作用素の和として表されない)を作用素論的に扱うため,Η_2-constructionを用いた.あるクラスの自己共役作用素の連続スペクトルの中に埋め込まれた固有値が存在するための必要十分条件を与えた.また,適当な条件の下で,波動作用素の完全性,散乱作用素の存在散乱行列の表示を求めた. 2.Maxwell, Stokes, Navier-Stokes方程式の解の正則性について調べた.界面が現われる場合でも,解の法線成分の正則性が良くなることを示した.また,解の接成分の特異性がない場合には解は正則性を持つことを示した. 3.消散項を持つ微分方程式の研究を行った.解の時間減衰は,その方程式に対応する作用素のスペクトルが重要となっているが,実際にスペクトルのみから判定することが困難である.その具体的なものとしていくつかの例を与え,これからの研究の第一歩とした. 黒田 成俊 自己共役作用素(もっとも一般的なクラスで)の第2レゾルベント方程式の一般化のKreinの公式の研究.特に,特異摂動の場合も有用なものである. 水谷 明 凸とは限らぬ2次元多角形領域上の重調和Dirichlet問題に対して、有限要素法による近似を考える.その有限要素解の最適な収束の速さが、多角形領域の最大内角に応じて決まることを示した. 下村 明洋 非線形発展方程式の代表的な例の一つである非線形Schrodinger方程式や,Schrodinger方程式と波動型方程式の連立系(Klein-Gordon-Schrodinger方程式系やMaxwell-Schrodinger方程式等)の解の時刻無限大に於ける漸近挙動を非線形散乱理論の枠組みで研究した. 小川 卓克 有界領域におけるEuler方程式の初期値境界値問題に対する正則性、一意性条件をYudovichの与えた函数のクラスよりも広い渦度に特異点を許すあるBMOに近い函数空間の条件として与えた. 門脇 光輝 消散型の作用素の散乱理論について論文として公表した.
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