研究課題/領域番号 |
14540202
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
菊地 光嗣 静岡大学, 工学部, 教授 (50195202)
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研究分担者 |
久保 英夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50283346)
清水 扇状 (清水 扇丈) 静岡大学, 工学部, 助教授 (50273165)
根来 彬 静岡大学, 工学部, 教授 (80021947)
中島 徹 静岡大学, 工学部, 講師 (50362182)
星賀 彰 静岡大学, 工学部, 助教授 (60261400)
太田 雅人 Shizuoka University(till September 2002), Saitama University(from October 2002), Faculty of Engineering, Faculty of Sciences, Ass. Prof. (00291394)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 偏微分方程式 / 変分問題 / 準凸性 |
研究概要 |
本件は主に以下の点を解明するために計画された研究であった。1.典型的な準凸汎函数に対する勾配流の構成 2.典型的な準凸汎函数に対応する作用積分のラグランジュ方程式の研究 3.凸汎函数と準凸汎函数との違いを示す現象の発見。本件の研究期間中,研究代表者菊地は各種の研究集会に参加して関連する分野の専門家らと研究連絡を行った。また第2年目には中国上海市復旦大学において研究集会Workshop on spectral theory and differential operatorsが開催され研究代表者菊地が参加し成果発表及び情報収集を行った。各分担者も国内外の研究集会に参加し研究に必要な情報を収集した。その結果以下のような研究成果を得ることができた。上に挙げた目的のうちもっとも目覚しい進展がみられたのは2に関しての研究である。まずuに対しF(D u (x))の積分値を対応させる汎函数の作用積分のラグランジュ方程式を中心に線形近似についての研究を行いFが準凸で一次増大度を持つ場合について結果を得た。またこの結果に先立ち同じ方程式について,汎函数が凸の場合に得られている結果,即ち,近似解をRotheの方法で求めその極限がエネルギー保存則を満たせば弱解になるという定理を準凸の場合にも拡張することに成功した。ここで研究目的の3とも関連するが,エネルギー不等式を得るのに従来は汎函数の凸性を用いていたためそのままではこの方法が適用できず,近似解を成分ごとに構成するという準凸独自の考察を用いることで結論を得ることができた。これは凸汎函数と準凸汎函数との違いをかなりはっきりと示す事実であると思われる。このほか研究目的の1に関する研究では勾配流の構成を完遂することは出来なかったものの,その目的達成のための鍵となりうる恒等式を発見することに成功した。
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