研究課題
基盤研究(C)
半導体量子ドットの励起子分子から励起子、励起子から基底状態へのカスケード的な光学遷移において発生する2個の光子間の相関を測定し、2個の光子はentangleしていないことを見出した。この原因として、量子ドットが形状の異方性を持っているために、偏光特性の異なる励起子状態が縮退していないことを指摘した。更に、2個の半導体量子ドットを用いてCNOTゲートを実現するための基礎実験に取り組んだ。積層型量子ドットに電場を印加して、各量子ドット内の励起子間の双極子-双極子相互作用を変化させ、2つをentangleさせることを考案した。高分解能NSOMにより単一量子ディスクからの励起子発光と励起子分子発光の空間プロファイルに違いがあることが、実験的に見出された。即ち、励起子分子発光の方が励起子発光よりも、空間的に局在している。これを理論的に調べるには、それぞれの発光に伴う近接場をMaxwell方程式を用いて計算する必要があるが、ここでは定性的な特徴をつかむために、発光の起源となる分極場の拡がりを調べ、それから発光の空間プロファイルを計算した。発光分布の半値幅(FWHM)で比較すると、(励起子分子)/(励起子)=0.76となっており、実験結果と非常に良い一致を示した。半導体ナノ構造における電子スピンを量子ビットとして用いる場合、その位相コヒーレンス時間が重要なパラメーターである。ところが、従来スピン緩和時間というと、それは縦緩和時間をさすことが多く、実験的にも縦緩和時間と横緩和時間とを区別して測定した例は少ない。ここでは、この両者を理論的に評価する定式化を完成させた。電子スピンの位相緩和は量子コヒーレンスに関するものであり、密度行列の非対角要素の時間発展を追うことにより調べられる。更に、磁場を印加した時の、Zeemanサブレベル間の位相緩和時間を計算する定式化を完成させた。
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