研究課題/領域番号 |
14540418
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
宮岡 宏 国立極地研究所, 研究教育系, 助教授 (10150046)
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研究分担者 |
岡田 雅樹 国立極地研究所, 研究教育系, 助手 (40270425)
竹下 秀 東海大学, 総合科学技術研究所, 講師 (80366046)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | オーロラ微細構造 / 狭視野イメージャー / 局所的電場構造 / EISCATレーダー / 電場構造 |
研究概要 |
オーロラは、広大な地球磁気圏尾部や内部磁気圏で生起する様々なスケールのプラズマ過程の一部が磁気圏-電離圏結合系を介して極域の電離層に集約的に投影・可視化された現象である。したがって、その空間構造や時間変動には、磁気圏内の粒子加速や散乱などの素過程や磁気圏-電離圏結合系の実体を解明する上で本質的に重要な情報が含まれている。本研究では、これまで研究が進んでいなかった微小スケールのオーロラの動態解析を行うため、オーロラ輝度のオプティカルフロー追跡に基づくオーロラの運動解析システムを構築し、オーロラの固有運動を定量的に解析する手法を確立した。また、ノルウェー・トロムソにおいてEISCAT(欧州非干渉散乱)レーダーとの同時観測を数回にわたって実施し、ブラックオーロラ、カール、フリッカーリングオーロラ等のオーロラ固有運動および電離圏プラズマ密度、電場との関連を明らかにすることができた。 1.ディスクリートオーロラの最小構造はカールを形成するアークでその厚さは約100m程度。 2.カール形成時には数100m/sの反時計方向の回転運動を伴う。 3.フリッカーリングオーロラには10-20kmスケールの中規模構造に2-3kmスケールの小規模構造が重畳する。 4.強いディスクリートアークの両側に約10km規模のイオン温度上昇域がある。 5.微小なブラックオーロラ中では90-150kmの高度範囲で、電子密度が周囲のディフューズオーロラ領域に比べ最大50%程度減少するが、オーロラの全くない領域の約2倍の電子密度がある。 これらの成果は国際会議や学会等で報告するとともに論文として投稿準備中である。なお、本研究課題の一部として実施したEISCATレーダーオーロラ同時観測で得られたデータは、共同研究を行う名古屋大学理学研究科大学院生の修士論文(平成15年度および16年度、各1名)の基本データとしても活用された。
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