研究課題/領域番号 |
14540473
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
入佐 正幸 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (60284600)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 高分子込み合い / 蛋白質 / アクチン / SPT / FMT / alpha shape / 排除体積効果 / ダイマー / 水和 / エントロピー / 熱容量 / ボロノイ図 / ドロネー図 / αシェイプ / scaled particle theory / 溶液理論 / 排除体積 / 会合 / モーター蛋白質 / フィラメント形成 / アルファシェイプ / 凸包 / ボロノイ図形 / 生体高分子 / 溶液 / 計算幾何学 / 浸透圧 / fused spheres / 剛体球 |
研究概要 |
蛋白質の会合に関連しているアクチンは、高塩濃度の溶液中において会合によりフィラメントを自発的に形成する。近接したアクチン2分子間に働く高分子込み合い効果起因の平均力を、溶液理論の一つである拡張scaled particle theory(XSPT)を用いて計算した。その結果、X線小角散乱により予想されている、溶液中のダイマーがとる2分子相対配置が計算では最も安定となった。また、クラウダー(ここではアクチン単分子)の空間充填率が高濃度(空間充填率が0.6以上)では安定化される2分子の相対配置がフィラメント内での軸方向の相対配置と一致し、低濃度と異なる結果となった。つまり、高分子込み合い効果でのクラウダーに対するダイマーの排除体積の大小のみで議論できないことがわかった。XSPTにおいて排除体積の仮想的スケーリングに関する関数形の導出のため-に、情報処理理論である計算幾何学でのαシェイプが用いられた。このことにより、蛋白質分子の立体構造の変化に伴う形状の変化を直接計算に取り入れることが可能になっている。Fundamental measure theory(FMT)と呼ばれる密度汎関数理論の二つの表現が、ひとつの項を除いてXSPTと全く同じになることが今回の研究でわかった。αシェイプの手法をFMTにも同様に適応した結果、XSPTの結果とFMTの結果は正しいと予想される高分子込み合い効果起因の平均力ポテンシャルの値を挟み込む形で値を与えることがわかった。
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