• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

三重項多核芳香族カルベンの安定化

研究課題

研究課題/領域番号 14540493
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 有機化学
研究機関三重大学

研究代表者

平井 克幸  三重大学, 生命科学研究支援センター, 助教授 (80208793)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワードジアゾ化合物 / 三重項カルベン / レーザー光分解 / 立体保護 / アントリル基 / 電子スピン共鳴
研究概要

三重項ジ(9-アントリル)はカルベン中心角が殆ど直線で2枚のアントラセン環が直交した構造をとるため、不対電子は非局在化している上、4個のペリ位水素がカルベン中心を立体的に保護しており、熱力学的にも動力学的にも安定であると考えられた。しかし、室温脱気ベンゼン中での寿命は0.5マイクロ秒と非常に短寿命であった。これはアントラセン環の10位でのカップリングによる環状三量化反応が起こるためである。このカップリング反応を抑制するために、10,10'位にフェニル基を導入したジアントリルカルベンは半減期40分の長寿命三重項カルベンであった。本研究では10,10'位での反応を完全に抑制するために、この位置に2,6-ジメチル-4-tert-ブチルフェニル基を導入したビス{9-[10-(2,6-ジメチル-4-tert-ブチル)フェニル]アントリル}ジアゾメタン(1a)を合成し、その光分解によって発生する三重項ビス{9-[10-(2,6-ジメチル-4-tert-ブチル)フェニル]アントリル}カルベン(2a)が室温脱気ベンゼン中では半減期50時間の長寿命三重項カルベンであることを明らかにした。しかし、このカルベンは二次減衰を示し、まだ二量化反応によって減衰している事が示された。10位での二量化が困難であることから、カルベンの反応は再びカルベン炭素で起こっているものと考えられる。このカルベン炭素での反応を抑制する目的で、アントリル基の2,7位にブロモ基を有するカルベンの前駆体ビス{9-[2,7-ジブロモ-10-(2,6-ジメチル-4-tert-ブチル)フェニル]アントリル}ジアゾメタン(1b)を合成し、その光分解によって発生するカルベンの寿命測定を行ったところ、このカルベン(2b)の半減期が6.5分と通常の三重項カルベンに比べて長寿命であるが、母体カルベンに比べて予想外に短寿命であることを明らかにした。

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Eri Iwamoto: "A Triplet Carbene Surviving a Week in Solution at Room Temperature"J.Am.Chem.Soc.. 125. 14664-14665 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Eri Iwamoto: "A Triplet Carbene Surviving a Week in Solution at Room Temperature"J.Am.Chem.Soc. 125・48. 14664-14665 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Eri Iwamoto: "A Triplet Carbene Surviving a Week in Solution at Room Temperature"Journal of the American Chemical Society. 125・48. 14664-14665 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

URL: 

公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi