研究課題/領域番号 |
14540547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物質変換
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研究機関 | 島根大学(医学部) (2003) 東京都立大学 (2002) |
研究代表者 |
吉田 正人 島根大学, 医学部, 教授 (50137030)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | フッ素 / シクロプロパン / ラジカル反応 / 環境対応 |
研究概要 |
有機分子に一つまたは二つのフッ素、あるいはフルオロアルキル基を導入すると、ユニークな機能、物性の発現が期待できることから、含フッ素化合物の医薬、農薬等の生理活性物質、あるいは特徴ある機能を持った有機材料への応用が期待されており、ファインケミカルズや材料科学の分野での有機フッ素化学の利用が近年、益々活発になってきている。しかし、一般の有機合成化学の著しい進展に比べ、含フッ素有機分子の効率的な合成法の開発はまだ充分ではない。それはフッ素の強い電子求引性のため、含フッ素化合物の合成には炭素と水素の化学として発展してきた有機化学の従来の方法論はそのままでは使えない場合が多く、また出発原料となる工業一次製品である含フッ素化合物の種類も極めて限られているためである。そこで、含フッ素化合物の合成研究においては、限られた出発物質の多様な活性化とそれを活用した合成法の開発、複雑な分子を合成するための合成中間体(合成ブロック)の構築が求められているところである。このような観点から、含フッ素反応活性種の新しい創出法の開発やそれらの活性種の反応の制御の仕方を明らかにしながら、有機フッ素化合物合成の基本体系の確立を日指した研究を行ってきた。具体的には、ハロジフルオロアルカン酸およびその誘導体を出発原料として有用な合成ブロックとして期待される含フッ素シクロプロパン誘導体を合成し、さらにそれを鍵中間体として、フッ素の特異性とシクロプロパン環の高い歪みエネルギーの特異性を充分活かすことに基づいた種々のより付加価値の高い有機フッ素化合物への変換法を開発した。ここで出発原料として用いたハロジフルオロアルカン酸は安全で取り扱いが容易であり、環境保全の立場から好ましい含フッ素化合物である。
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