研究課題/領域番号 |
14540631
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
動物生理・代謝
|
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
宮下 洋子 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60045549)
|
研究分担者 |
森谷 常生 札幌医科大学, 医学部(平成15年3月退職), 助教授 (80002244)
山田 恵子 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教授 (80045541)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | 光応答 / 色素細胞 / メラノサイト / オプシン / トランスデューシン / 皮膚光覚 / タマネギバエ / 走光性 / 黒色素胞 / ゼノパス / マウス / ヒト / マウスメラノサイト / ヒトメラノサイト / ロドプシン |
研究概要 |
1.無脊椎動物や変温脊椎動物では、高度に機能分化した感覚器官以外に、皮膚に化学物質、温度、光などのセンサーが存在する。これらの動物の色素細胞は、こうした非視覚系光センサーの一つと考えられ、光応答性色素細胞として知られている。では、哺乳類の色素細胞は、非視覚系光センサーとして機能しているのだろうか。我々は、マウスとヒトの培養メラノサイトで、ロドプシンとトランスデューシン(Gt)の発現を確認したが、この光受容系が実際に機能しているかどうかは不明である。今回、可視光(LED:505nm)とUVA(black light:365nm)をマウスメラノサイトに照射(2.7-5.4J/cm^2)した後、RT-PCRでこれらの分子のmRNA発現を解析した。ロドプシンmRNA発現は可視光照射で増加し、一方、GtmRNAはUVA照射で増加した。またメラノサイトの細胞移動能は可視光照射で亢進するが、UVA照射では抑制された。これらの結果は可視光が補乳類色素細胞の細胞活動に直接影響している可能性を示唆している。 2.一方、色素細胞以外の皮膚細胞が光受容系として働く例がある。負の走光性を示すタマネギバエ(Delia antiqua)幼虫を材料に、皮膚でのこうした光受容伝達系の存在とその機構を解析した。LEDを光源とする走光性観察容器を作り、幼虫の光(395-950nm:250μW/cm^2)に対する行動を観察した。幼虫は395-644nmの波長域で負の走光性を示し、最大応答は505nmで得られた。この応答はエネルギー依存的で、10-25μW/cm^2の光強度から応答が観察された。この光応答は幼虫の成長にともなって増加し、孵化後10-13日頃が最大となった。幼虫体躯ではショウジョウバエRh1オプシンと相同の産物が発現しており、その発現量は幼虫の成長とともに増加した。この結果は走光性との関連性を示唆している。
|