研究課題/領域番号 |
14550056
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工学基礎
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
水藤 寛 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (10302530)
|
研究分担者 |
河原田 秀夫 流通経済大学, 流通情報学部, 教授 (90010793)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 数値シミュレーション / 非ニュートン流体 / 数値流体力学 / 原油流出 / 数理モデル / 流出原油 / 数値解析 / 多孔性媒質 / 分散剤 |
研究概要 |
本研究では、タンカー事故等によって流出した原油の海岸付近での挙動について数値シミュレーションを用いて解析し、分散剤(油処理剤)の使用をはじめとする事故対策立案の一助となるような指針を得るためのシミュレーション技法を構築することを目的として研究を行った。 非ニュートン流体として振る舞うムース化した原油の挙動を扱うため、ニュートン流体と非ニュートン流体が混在するような状況をシミュレートするアルゴリズムを構築し、計算コードを作成した。ニュートン流体と非ニュートン流体を同時に扱う場合は、シミュレーションコード作成にあたって充分な注意が必要となる。また、砂粒と油の間に働く表面張力を超関数の形で支配方程式に取り込み、領域全体を一つの方程式系で記述した。運動方程式中のこの項の係数を調整することで、油と水の間の自由表面の移動を制御することを可能にし、砂浜内部への油の浸透量を計算することができるようになった。 また、これらの計算コードを用いて数値計算を進め、実験データと比較してプログラムの信頼性を確認する作業を行った。実験データとしては原油、分散油、風化油それぞれについて、砂浜への浸透量が報告されている。本研究においても、実験と同一の条件を用いてシミュレーションを行い、一定時間の波の運動を与えた後に砂浜内部に浸透している原油の浸透深さについて実験データと比較を行った。これにより、流出原油の砂浜への浸透を数値シミュレーションの技法を用いて推定するアルゴリズムの基盤が構築できたものである。
|