研究概要 |
本研究は,顧客およびデザイナの意匠製品形状に対する感性に基づいた陰的および陽的な認知情報から,意匠製品の概念設計・基本設計を支援するステムを開発することを目的として実施され,以下の成果が得られた. 1.顧客の感性に基づく基本意匠形状提示システムの開発 (1-1)顧客の陰的アクションに基づく基本意匠形状の構築サブシステム 製品の販売実績を顧客の意匠形状に対する感性に基づく陰的な感性アクション(陰的認知行動)として認識し、製品の販売実績の変化を統計的に分析することにより,次の製品に期待・要求する意匠形状を提案するサブシステムを開発した。 (1-2)顧客の陽的アクションに基づく基本意匠形状の構築サブシステム 形状に対する印象をアンケートし,意匠形状に対する抽象化感性言語を抽出した。同結果を顧客の意匠形状に対する陽的アクション(陽的認知行動)として捉え,コンセプトに沿った意匠形状を提案するサブシステムを開発した。 2.デザイナの感性に基づく基本意匠形状改良システムの開発 (2-1)デザイナの陰的アクションに基づく基本意匠形状の改良サブシステム 意匠形状に対するデザイナの感性(陰的アクション)を脳波として測定し,その分析に基づき,ザイナの意図に沿った形状を提案するサブシステムを開発した。 (2-2)デザイナの陽的アクションに基づく基本意匠形状の改良サブシステム 意匠形状に対するデザイナの陽的なアクションにより意識的に形状修正を行えるサブシステムを開発した。 (2-3)工学的評価に基づく意匠形状の高品位化・美形状化サブシステム 意匠形状を評価するための工学的特徴線(ハイライト曲線,シルエット曲線,キャラクタライン)を表示するとともに,意図する特徴線が得られていない場合,要求する特徴線形状を入力し,その特徴線が得られる形状を再構築するサブシステムを開発した。
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