研究分担者 |
李 輝 山形大学, 工学部, 助教授 (00253906)
江崎 秀司 鹿児島工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (40185111)
田畑 隆英 鹿児島工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (50290846)
岸田 一也 鹿児島工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助教授 (10311119)
椎 保幸 鹿児島工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (30270391)
|
研究概要 |
噴流の拡散制御に関する研究の一環として,斜めに円管を裁断し,これを回転させることによって噴流の拡散を調査した.すなわち,ノズル出口から発生する渦輪を前傾や後傾姿勢で連続して流出させ,次々に発生するこれらの渦輪の伸縮や合体によって噴流の拡散を制御することを試みた。研究のアプローチとしては,円管の回転数と噴流速度を種々変化させて,高速度カメラ,CCDカメラ,デュアルパルスYAGレーザー,画像処理システムから構成される「可視化情報システム」を駆使して流れの可視化とPIV法による画像解析を行った.さらに,LIF法から得られた原画像を用いて,ウェーブレット多重解像度解析も行った.そして,流れに含まれる渦構造とその位置を表示し,特に小さなスケールの流れの組織構造形成や特徴などを抽出した.その結果,以下の結論が得られた. (1)実験を行った傾斜角90゜,60゜,45゜,および30゜のうち,傾斜切断面の角度が小さくなるにつれて,噴流の拡散は促進される. (2)傾斜切断面方向に噴流は拡散し,噴流の速度分布は非対称になる.しかし,これを回転させることにより,速度分布は対称になる. (3)実験を行った傾斜切断面をもつ円管回転数0rpm,2rpm,4rpm,6rpmのうち,噴流の拡散は4rpm前後で最大になる.すなわち,噴流の拡散をもっとも促進する円管回転速度が存在する. (4)ウェーブレット多重解像度解析の結果から,傾斜切断面の角度や円管の回転数は,噴流内の大規模な組織構造に相違をもたらし,噴流の拡散に影響を与える.
|