研究課題/領域番号 |
14550185
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
張 興 九州大学, 先導物質化学研究所, 助教授 (40236823)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 物性計測 / 炭素繊維 / 熱伝導率 / 電気伝導率 / 分子動力学シミュレーション |
研究概要 |
以下に、本研究で得られた主要な成果を列挙する。 1.異なる炭素繊維材を対象にした熱伝導率の測定を行い、熱処理温度などの違いが熱伝導率におよぼす影響を明らかにした。測定結果より、カーボンファイバーの熱伝導率は、炭素化処理温度が高くなるにつれて大きな値を示すことが確かめられた。(3000℃で炭素化した繊維の熱伝導率は700℃で炭素化した繊維の数百倍の値がある)。 2.異なる炭素繊維材を対象にした電気伝導率の測定を行い、熱処理温度などの違いが電気伝導率におよぼす影響を明らかにした。さらに、熱伝導率と電気伝導率との相関を検討した結果、2000℃以上で炭素化した繊維の熱伝導率と電気伝導率との間にλ_f1260σ_eで示される線形関係がある。 3.走査型電子顕微鏡(SEM)およびX線回折装置を用い、カーボンファイバーの断面組織構造、グラファイト面方向の結晶粒サイズ、面積層厚さ、面間距離および配向度の測定を行った。その結果、熱処理温度などの違いがカーボンファイバーの断面組織構造におよぼす影響を明らかにした。炭素化処理温度が高くなるにつれてカーボンファイバー断面の中心部にヘビベルトの面積が大きくなることが確かめられた。 4.本研究により、超高熱伝導率炭素繊維自体の熱伝導率および電気伝導率を正確に知り、両者の相関関係を明確にした。その結果、超高熱伝導率炭素繊維の製造法の改善に対する貴重な指針を与えることになった。
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