研究課題/領域番号 |
14550194
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
溝本 雅彦 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60051710)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
キーワード | 燃焼 / 予混合火炎 / 火炎温度 / 火炎伸張 / ルイス数 / 熱移動 / PIV / 熱電対 / 熱の移動 |
研究概要 |
乱流予混合燃焼の詳細な現象把握のために、本研究では空間的に非一様な伸張を受ける層流予混合火炎の構造、特に火炎温度について検討を行った。具体的には、ポアズイユ分布を持つ速度場を並列に隣接させることで層流状態の速度分布に空間的な非一様性を持たせ、そこに形成されるしわ状の定在層流予混合火炎について速度場・温度場等を測定し、火炎伸張と火炎温度の関係について検討した。なお、予混合気には希薄プロパン/空気混合気(Le>1)を使用し、速度測定にはPIV、温度測定には熱電対を用いた。 結果として、火炎伸張率が正(負)となる部位では火炎温度は断熱火炎温度より低く(高く)なっていることが分かった。これはルイス数が1より大きい場合の火炎伸張とルイス数効果の影響によるものであると考えられる。しかし、その温度変化は従来の研究において一様な伸張を受ける火炎に対して解析された理論モデルから予測される温度変化とは定量的には一致しなかった。そこで本研究では、その理論モデルについて火炎面に沿う方向及び背後燃焼ガスへ熱移動の影響を新たに考慮した上で再構築し、再度火炎温度変化を見積もったところ実験結果とかなり良い一致を示すようになった。このことは、空間的に非一様な伸張を受ける火炎では、火炎面に沿う方向及び火炎背後燃焼ガス方向への温度勾配の存在に起因する熱移動が、火炎伸張とルイス数効果の影響による火炎温度変化に関して重要な役割を果たすことを示している。また、以上のような熱移動において、火炎面に沿う方向への熱移動は背後燃焼ガスへの熱移動に比べて大きな影響を及ぼしていることも明らかとなった。
|