研究課題/領域番号 |
14550196
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
大竹 浩靖 工学院大学, 工学部, 教授 (40255609)
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研究分担者 |
小泉 安郎 工学院大学, 工学部, 教授 (20215156)
宮下 徹 工学院大学, 工学部, 講師 (00100371)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 器械工学 / 熱工学 / 熱伝達 / ミスト冷却 / 切削 / 相関式・モデリング / 蒸発・沸騰 / 地球環境 / 機械工学 / 整理式・モデリング / 整理式 |
研究概要 |
本研究は、地球環境にやさしいセミドライ(MQL、最小油剤量)切削および完全ドライ(油剤なし)切削の可能性を熱工学的に探ることを目的とし、微細ミスト噴霧流において、空気流速、液滴添加量、液滴径、液滴速度および液体物性が及ぼす冷却能力(熱伝達率)への影響を実験的に検討するとともに、その冷却機構を明らかにし、前出のパラメータの最適条件を検討した。特に、加熱面上での液体挙動がその冷却能力と密接に関連するため、液滴および液膜の挙動を観察並びに二相流微視的パラメータ(液滴径および液滴速度等)の計測を通して詳細に検討した。 14年度および15年度は、常温空気噴流に微小水滴を添加する水ミスト冷却実験を行い、水ミストによる冷却特性のデータを蓄積するとともに、液浸法により液滴直径を、レーザードップラー流速計により液滴速度を、体積法により加熱面に供給される液質量流束をそれぞれ計測し、冷却機構および冷却限界を検討した。その結果、冷却能力の支配因子は加熱面への液体供給量であること、また、空気流速、液滴添加量および加熱面温度により3種類の冷却機構(液滴攪乱、液滴蒸発および液膜蒸発)に分類されることを示し、それぞれの冷却機構に対して、液滴径、液滴速度および加熱面温度を変数とした熱伝達率(冷却率)の各相関式を提案した。また、冷却限界は、加熱面上へ供給される液の潜熱量で決まることを示し、その定量化も示した。 16年度は、実際の加工時の冷却効果を確認するため、液体として現在切削油剤として使用されている市販の植物性切削油剤を用いたオイルミスト冷却の実験を行い、その冷却特性を検討した。その結果、油の低い表面張力に起因して、液膜冷却が冷却の支配機構であることを示し、液体の顕熱輸送に基づく冷却限界を示した。併せて、次元解析により、ミスト冷却伝熱に及ぼす液の粘性および表面張力の影響を検討し、熱伝達の無次元相関式を提案した。
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